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国後島のロシア人小学生、9日に退院へ

2008.7.3 20:54
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北大病院で腎臓病の手術を受け、元気になった国後島のロシア人小学生、ニキータ君(右)と父親のセルゲイさん=7月3日、札幌市北区の北海道大学病院(撮影・加納洋人)北大病院で腎臓病の手術を受け、元気になった国後島のロシア人小学生、ニキータ君(右)と父親のセルゲイさん=7月3日、札幌市北区の北海道大学病院(撮影・加納洋人)

 北方領土の国後(くなしり)島から腎臓病治療のため、北海道大学病院(札幌市北区)に入院していたロシア人の小学生、ニキータ・ボンダレフ君(10)の手術が無事成功し、9日に退院できる見通しとなった。

 国後島での手術が難しいため、外務省が進める北方四島からのビザなし患者受け入れ事業で、6月18日から入院していた。

 ニキータ君は「今まで、体育の授業は休んでいたけれど、5年生になる9月の新学期からは出席できる。思いっきり走ってみたい」と喜んでいる。

 「症状が出たのは3、4年前。突然の痛みやめまい、吐き気を訴えた。(国後島の)病院で診断を受けたが、何もできない。(腎臓が腫れる)水腎(すいじん)症と診断されたが、サハリンの病院でも手術はできないといわれた」

 北大病院の病室で、ニキータ君の父親の空港職員、セルゲイさん(34)は、そう振り返った。

 手術が受けられない状態が続く中、日本の外務省の北方四島患者受け入れ事業を知り、昨年、受け入れを申請。昨年9月26日から10月2日まで北大病院に入院し、詳しい検査を受けた。

 検査の結果、腎臓から尿管への途中に狭い部分があって尿が出にくくなり、腎臓が腫れていることが分かった。ニキータ君はいったん国後島に戻り、北大病院は手術の準備を整えた。

 「ニキータ君の病気は、決して珍しいものではないが、専門医でないと、手術が難しいのも確かだった」と北大病院泌尿器科の医師(40)は話す。

 ニキータ君は、今年6月の国後島からの受け入れ患者4人のうちの1人として、根室港に渡り、6月18日に北大病院に再入院。6月23日に約2時間半に及ぶ手術を受けた。

 「手術は怖くなかった」とニキータ君。経過は良好で、予想より早く退院できることになった。

 入院期間中、日本語を覚え、「ありがとう」「おはよう」をはじめ、「おなかが痛いですから、薬をください」など簡単な日本語も話すことができるようになった。9日に退院し、14日に国後に戻る予定だ。

 北方領土返還交渉が難航しているが、外務省は平成10年度から、北方四島の患者受け入れ事業を始め、これまでに延べ82人を受け入れた。

 7〜9日の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)ではメドベージェフ露大統領が露大統領として初めて北海道を訪れる。日露首脳会談などで、領土問題の進展に期待が集まっている。

 外務省欧州局ロシア支援室は「厳しい環境下にある四島住民への人道支援を続けることで、ロシア人の日本への信頼感を高め、平和条約締結に向けた環境を整えていきたい」としている。    (加納洋人)

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北大病院で腎臓病の手術を受け、元気になった国後島のロシア人小学生、ニキータ君(右)と父親のセルゲイさん=7月3日、札幌市北区の北海道大学病院(撮影・加納洋人)
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