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【人】「古賀賞」受賞の立役者 加茂水族館副館長・奥泉和也さん (1/2ページ)
このニュースのトピックス:動物園・水族館
■「自然は偉大 人間は無力」実感する日々
山形県鶴岡市の加茂水族館(村上龍男館長)でクラゲの飼育、繁殖に取り組んで11年。同水族館が本年度、業界の最高賞「古賀賞」(日本動物園水族館協会主宰)を受賞することになった立役者だ。
実は、知識も設備もない、ゼロからのスタートだった。同水族館が経営難に陥っていた平成9年、サンゴの水槽に、購入した覚えのないサカサクラゲをみつけ、飼育にのめり込んだ。
クラゲのために新たに使える経費はなかった。ホテルが使わなくなった古い冷蔵庫を恒温箱に改造し、水槽は自らデザインし安く作った。目の前に庄内浜が広がり、クラゲのサンプルときれいな水だけはいくらでも手に入るのが救いだった。
だが、クラゲはデリケート。小さなミスでも水槽ごと死滅する。試行錯誤を「山ほど」繰り返した。分からないことは堂々とライバルの水族館に聞いた。「クラゲの水槽の前で来館者が見せる笑顔が原動力だった」
現在、クラゲの常設展示種数では世界一。客足も回復した。経営難から、独立採算で賄える優良水族館に様変わりした。
ゴールデンウイークは、子供たちの元気な声が水族館に響いた。「以前からは想像できないこと。クラゲを展示する前は、何をやってもお客さんが来なかったから」と目を細める。

