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レソトのエイズ孤児に音楽で笑顔を バイオリンを贈る国際貢献始動
HIV(エイズウイルス)感染、発症で両親を失ったアフリカ・レソトの孤児たちに音楽を通じて笑顔を取り戻してもらおう−。日本のバイオリンメーカーなどがバイオリンと講師を送り、音楽教育を行うプロジェクトが動き出した。関係者は、明日の見えない暮らしを余儀なくされる孤児に「未来には希望があることを教えたい」と期待を寄せている。(塩瀬崇久)
レソトの人口は約180万人。産業が発達しておらず、国民経済は隣国の南アフリカなどへの出稼ぎに頼っているのが現状だ。
HIV感染が深刻で、2005年のWHO(世界保健機関)調査によると、成人のHIV感染率は23・2%、平均寿命は35歳にすぎない。
エイズによる孤児は10万人で、海外援助で建設された孤児院などで生活している。孤児院も十分な生活・教育環境とはいえず「孤児は未来への希望を失っている」(駐日レソト大使館)という。
同国の現状を知った老舗バイオリンメーカー、鈴木バイオリン製造(名古屋市)の鈴木隆社長(48)と、NPO法人(特定非営利活動法人)イエロー・エンジェル(同)の宗次徳二代表理事(59)が「バイオリンの優しい音色で、孤児たちの心が癒やされれば」と音楽教育を始めることになった。
同NPO法人は、新進演奏家にバイオリンの名器を貸与することで、クラシック音楽の向上に寄与している。今回のプロジェクトには将来、レソト国内に文化的な素養が広がり音楽家が育ってほしい、との願いが込められている。
15日に子供用バイオリン50丁の贈呈式が名古屋マリオットアソシアホテルで行われ、年内にも日本人講師を派遣する予定だ。
モケレ・リカテ在日レソト大使(56)は「孤児たちに『未来には希望がある』ということを教えてあげたい」とプロジェクトの成功を祈っている。
民間の善意を受けて、外務省と国際協力機構(JICA)が後援を決定。「子供たちへの教育やスポーツ指導など長期にわたる支援も重要だ」(JICA)と高く評価する。
プロジェクトの問い合わせはレソト大使館「リトル・バイオリニスト」事務局(trade@lesothotokyo.org、日本語可)