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【すごいぞ日本】ファイルIII 心やさし(1)HALが描く未来図 (1/2ページ)

2008.5.11 08:13
このニュースのトピックスすごいぞ日本
重い荷物も軽々と。文部科学省で開かれたシンポジウムで装着型ロボットHALについて解説する山海嘉之教授(右)=4月11日(大山実撮影)重い荷物も軽々と。文部科学省で開かれたシンポジウムで装着型ロボットHALについて解説する山海嘉之教授(右)=4月11日(大山実撮影)

 ニューヨーク生まれの奇才スタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」が公開されたのは1968年だった。21世紀はまだ遠い未来のかなた。映画の中では、高度な人工知能を持つコンピューターが宇宙船の乗員を次々に殺していく。機械と人類の未来を暗示する場面だった。

 そのコンピューターと同じ名前を持つロボットがいま、世界中から注目されている。ロボットスーツ「HAL」(Hybrid Assistive Limbの略)。人が身につけ、運動を補助したり、身体機能を増幅したりすることが可能になる。筑波大学大学院の山海嘉之教授(49)が開発した装着型ロボットだ。

 人間が筋肉を動かそうとすると、脳から伝わる神経信号により皮膚の表面にわずかな電位差が生じる。この信号を高感度センサーで読み取り、モーターを駆動させることで、HALを装着した人の力は何倍にもパワーアップする。

 2006年夏、山海さんは障害者のスイスアルプス登山に同行した。HALを装着した健常者の助けを借りて、車いす生活を送る高校生と40代男性がブライトホルン(4164メートル)の山頂手前まで到達した。

 子供のころ石ノ森章太郎の人気アニメ「サイボーグ009」に夢中になり、人間科学、ロボット工学、情報工学の融合に取り組んできた山海さんにとって、障害者と健常者、そしてHALが一つになったことが何よりもうれしかった。

 足の不自由な障害者や高齢者が装着すれば歩けるようになる。足を動かすことが神経や筋肉の機能回復にもつながり、生活支援とリハビリテーションが同時進行する。障害者や高齢者の自立・介護支援、災害現場での救助隊員のパワーアップなど応用範囲は広い。

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重い荷物も軽々と。文部科学省で開かれたシンポジウムで装着型ロボットHALについて解説する山海嘉之教授(右)=4月11日(大山実撮影)

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