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【外信コラム】赤の広場で キルギス発、情報産業

2008.5.9 02:41

 旧ソ連の中央アジアで「ナンバーワン」の通信社は、人口約530万人の貧国、キルギスにある。首都ビシケクのアパートに地味な本社を構える「アキ・プレス」だ。トルクメニスタンを除く中央アジア4カ国に記者110人を配置している。小世帯ながら、同社のニュース・サイトのヒット数は1日30万件と中央アジア域内の他社を圧倒し、域外の外国メディアが情報源とすることも多い。

 1994年から経済紙を皮切りに若年層向けの新聞を発行し、現在の主力である通信社業務に乗り出したのは2001年のことだ。タザベコフ社長は「通信社がプロパガンダの道具とみられていた中で、『客観的情報』をウリにしたことが勝因だった」と話す。

 通信社の常識を覆し、引用元さえ明示すれば、無料で情報を転載し放送できるとしたビジネス・モデルもユニークだった。当初は2年間、米投資家、ジョージ・ソロス氏のファンドなどから助成金を得た効果も大きいが、「サイトへのアクセスが増えれば広告がついてくる」との考え方が奏功した。

 強固な権威主義体制が主流の中央アジアでは、比較的言論の自由があるキルギスに芽生えた情報産業。タザべコフ氏は「中国の新疆ウイグル自治区やアフガニスタン、ロシアにも特派員を置き、ロシア語通信社としてベスト5を目指す」と意気軒高である。(遠藤良介)

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