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【連載企画「戦う臨床医」(5)】“脱公務員”フリー麻酔医の挑戦 (1/2ページ)

2008.5.8 21:10

 東京のベッドタウン、千葉県船橋市。東武野田線馬込沢駅前にある5階建ての小さな雑居ビルに、地元でもあまり知られていない診療所がある。

 「船橋メディカル・クリニック」。専門は麻酔科。昨年4月に開業し、診察室や待合室も備えているが、スペースの大半は事務机が並び、オフィスのようなたたずまいをみせる。

 「ここは外来専門ではありません。地域の麻酔業務を支援する拠点と位置づけています。だから宣伝もしていません」。境田康二院長(47)はクリニックについてこう説明する。

 在籍する麻酔医は現在10人。常勤医として登録しているのは境田院長だけで、あとは全員が非常勤だ。常勤麻酔医が少なく、手術の際に人手が足りなくなった病院から要請があれば、医師を派遣しサポートするのが業務の目的だ。

 開業の背景には深刻な麻酔医不足がある。「この地域でも状況は同じ。すべての病院に常勤させるのが不可能なら、麻酔医の専門チームをつくり、手が足りないところをみんなで補えばいい」と境田院長。現在は船橋市内だけでなく、隣接する習志野市の中核病院にも医師を派遣している。

    ■  ■

 境田院長は昨年3月まで船橋市立医療センターの麻酔科部長だった。

 一昨年6月、同センターに勤務する他の6人の麻酔医に呼び掛け、そろって辞職願を出した。「これまでやってきた仕事は今まで通りやる。だから公務員を辞めさせてほしい」

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