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【主張】食糧危機 日本の役割と責任大きい

2008.5.5 02:09
このニュースのトピックス主張

 コメ、小麦など穀物価格の急騰をきっかけに、途上国を中心に食糧確保不安が生まれ、各地で暴動が頻発している。

 事態を深刻に受け止めた国連は国際援助機関などとスイスのベルンで対策を協議し、6月3〜5日、ローマで「食糧サミット」を開催することを決めた。

 福田康夫首相も、要請を受け、食糧問題を7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)の主要議題に加えることにした。

 今回の食糧価格高騰は、原油高、地球温暖化が要因とされる異常気象、国際需給構造の変化など地球規模であるだけに、対策も国際協調が欠かせない。

 ベルンでの会議では、石油高による農業コストの上昇、異常気象による不作、投機資金の流入、中国・インドなどの需要増、バイオ燃料増などが要因として報告された。適切対策のためには、なお徹底した分析が緊要だ。

 対策には短期、中長期がある。国連の世界食糧計画(WFP)は穀物価格高騰やドル安で援助資金が不足するとして、各国に計7億5500万ドル(約785億円)の追加資金拠出を求めている。これは短期の緊急対策だ。

 中長期の対策は難題だ。原油高騰、地球温暖化、需給構造、市場対策など大きな課題に取り組まなければならないからだ。しかもみな密接に関連し合っている。

 日本はサミット前に今月末、横浜で第4回アフリカ開発会議(TICAD)を国連などと共催する。日本の援助でアフリカ開発を促進する大事な会議だ。アフリカの約50もの国から首脳らが来日する。戦略的にも重要である。

 政府開発援助(ODA)額では日本は1990年代、ずっと世界1位だったが、昨年は5位にまで転落した。財政難からだが、日本にとってODAは外交の命綱でもある。見直しが急務だ。

 一部の国が決めた食糧の輸出規制は、日本など食糧輸入国にとっては食糧安全保障上の深刻な問題となりうる。国内の輸入食料品価格の上昇はすでに著しい。4割を切った日本の食料自給率の向上も引き続き重要な課題だ。

 今年、重要な国際会議の議長を務める日本の役割と責任は大きい。日本が援助などで積極姿勢を見せる必要も出てこよう。食糧危機は複合危機であり、総合的・戦略的取り組みが必要だ。政府にその態勢はできているだろうか。

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