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【正論】「主権回復記念日」を祝日に 東京大学名誉教授・小堀桂一郎 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:「竹島」問題
未然に防止すべき危険
紙幅の制約上詳述は避けるが、国民が現在享有してゐる自由で安寧(あんねい)な秩序を根底から突き崩してしまふであらう陰険な破壊工作の兆候が歴然と存在する。差当つての危険は提出強行の恐れがある人権擁護法案、外国人の日本国籍取得に特例を認めるといふ抜穴を含めての外国人参政権法案、そして既に立法化され、一年後に予定されてゐる裁判員制度といふ暴挙の実施強行である。
以上未然に防止すべき危険に加へて、未解決のまま暗礁に乗り上げた形の被拉致同胞救出問題、北方領土の不法占拠と我が竹島の領有権への暴力的侵害等、数へてゆけば我々の直面してゐる国家的難題の深刻さと険しさ、それに対する現政府の無為無策と怠惰の姿勢に唯々深い憂慮に襲はれるばかりである。
以上の被占領後遺症とも呼ぶべき屈伏(くっぷく)症候群を克服するための最低必要条件として、筆者が十数年来本欄を借りて度々提言してゐるのが「主権回復記念日」の公的制定である。即(すなわ)ち昭和27年4月28日、日本対連合国間の平和条約が効力を発生し、我が国は敗戦から生じてゐた旧交戦国相手の物的心的負債を全て清算し、完全な独立国家主権を回復した。それ以来本年で実に56年の歳月が経過してゐるのに、国民の中に未(いま)だに国家主権の尊厳といふ意識に催眠術でもかけられた如(ごと)く、敗戦=被占領国根性から抜出せないでゐる不思議な人種が少なからずゐる。そしてその人々は多く前記の占領利得者群と重なつてゐる。

