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【正論】「主権回復記念日」を祝日に 東京大学名誉教授・小堀桂一郎 (1/3ページ)

2008.4.28 04:18
このニュースのトピックス正論

「占領体制」からの脱却

 平成19年9月の政権交代は国民の多くにとつて如何(いか)にも唐突で予想外といふ印象を与へるものだつた。そこには同じ与党の政権であつても、前の内閣の政策が次の内閣に継承され、国の政治姿勢に連続性を保たせるといふ約束めいたものは何もなかつた。その事は前政権の支持者達に多分に国家の前途に対する憂慮を抱かせる暗い材料だつたが、新しい内閣の政治が半年を越えた現時点で振返つてみると、暗い予感は殆(ほとん)ど全てが的中してしまつた感じで、何とも遣切れない思ひである。

 前内閣が掲げた政策目標は「戦後体制からの脱却」といふ標語に集約されるものだつたが、この「戦後体制」といふ用語が、敗戦による荒廃からの国土の再建と復興に尽力した世代の疑問や誤解を呼んだ面があつたかもしれない。あの真意は「占領体制からの脱却」といふ事だつたのだが、米軍による軍事占領が終了してから半世紀余を経過した現在に対して「占領体制」といふ呼名を以てするのはあまりに人騒がせな表現と思はれ、それを使ふのは避けたといふことだつたのだらう。

 然(しか)し乍(なが)ら、我が国の今日の現実には、殊に国際関係に於(お)いて、先の大戦の戦勝国による敗戦日本に向けての占領政策がなほも続いてゐる、もしくは再び強化されつつあると見る外はない様な国辱的現象や怪事件が余りにも多いのである。而(しか)もそれは旧敵国の側から我が国に向けての復讐(ふくしゅう)心を交へた敵意によるものであると同時に、我が国内に於ける所謂(いわゆる)「占領利得者」達が己の既得権益を墨守しようとしての党利党略に発する部分が大きい。事態は外交問題の次元を大きく越えた深刻さを有してゐると見ざるを得ない。

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