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【お江戸単身ぐらし】(133)乱歩賞作家は二足のワラジ (1/2ページ)
このニュースのトピックス:文学・書籍
ミステリー好きにとって江戸川乱歩賞は格別の存在だ。日本を代表する作家の多くを輩出、ひいきの桐野夏生(なつお)も平成5年の受賞作『顔に降りかかる雨』で鮮烈デビューを果たした。
だから、サラリーマンが集合した小さな花見の宴で、たまたま隣り合わせた人が乱歩賞作家と知って思わず興奮した。だ、だれですか。「赤井三尋(みひろ)。ご存じですか?」。あ、あの存じ上げませんでした。最近ミステリー離れしていたもので。
こちらの興奮ぶりと無知との落差に、当のご本人は慣れた様子で動じる風もないが、交換した名刺には「フジテレビ報道センター部長職」とあった。「赤井」はペンネーム。5年前、『翳(かげ)りゆく夏』(講談社文庫)で第49回乱歩賞を受賞した。「二足のワラジをはいて、ぼちぼち書いています」。いま52歳。「作家になれたのは単身赴任のおかげです」。ほおお。