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【産経抄】4月10日
このニュースのトピックス:食の偽装
沖縄の人気料理、ゴーヤチャンプルのチャンプルとは、「混ぜる」という意味だ。いため合わせることによって、ゴーヤや豚肉などの具材を別々に食べるより、はるかに深い味わいが生まれる。
▼もっとも、世の中には、混ぜてはならないものもある。「混ぜるな危険」の注意書きのある漂白剤や洗剤もそのひとつだ。最近は、スーパーで普通に買える洗剤などから発生させた、硫化水素による自殺が相次ぎ、大きな社会問題になっている。
▼ご多分に漏れず、インターネットを介して広がったようだ。卵の腐ったようなにおいのする、この有毒ガスは、密閉した状態では拡散しにくいのが特徴だ。一命を取り留めても重い障害が残る恐れがあり、助けようとした家族や、消防隊員、警察官まで危険にさらされる。
▼私たちは、「混ぜる」行為への懐疑心を取り戻さなければならない。分子生物学者の福岡伸一さんが先月、朝日新聞に寄せた文章のなかで、そう主張していた。狂牛病禍、食品偽装、毒ギョーザ、再生紙偽装、サブプライム問題…。確かにすべて「混ぜる」行為にかかわりがある。
▼しかも「混ぜるな危険」の表示がなく、プロセスが見えないから、余計に始末に負えない。道路特定財源からの支出にも、とんでもないものが混じっていた。国土交通省の職員が、昨年度1人で計190回、総額500万円にのぼる深夜帰宅タクシー代を使い、その大半が道路特定財源で賄われていたという。
▼すでに、職員用の宿舎建設費や野球グラブ、マッサージチェアの購入費などにも充てられていたことがわかっている。何が「道路」に「特定」だ。省内では、職員の福利厚生のために、とっくの昔に“一般財源化”されているではないか。