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「人形どうなる」「ショック」「影響大きすぎる」
「道頓堀での60年、そろそろ定年を迎え、お役目を終えた様です」…。店じまいを知らせる文面は淡々としながらも、寂しさを漂わせていた。8日明らかになったナニワの名物食堂「くいだおれ」の閉店。大阪の地盤沈下が加速する中、ミナミのど真ん中で一人“大阪らしさ”を強烈にアピールしてきた「くいだおれ人形」の行方も不透明だ。「あまりに突然」「影響が大きすぎる」。近隣店舗の店主らも驚きを隠せない。大阪のシンボルは本当になくなってしまうのか。
「ほんまですか…」。くいだおれの向かいにある「かに道楽本店」のマネジャー、苧坂貴弘さん(45)は絶句した。「うちとくいだおれ、づぼらやの看板が有名な3店で一緒に道頓堀と大阪を盛り上げてきた自負があるだけに大変ショック。今後どうなるんでしょうか」
づぼらや道頓堀店の取締役、松田欧一郎さん(33)も「あまりに突然で言葉にならない…」とレジを打つ手を止め、目を見開いた。「くいだおれの社長とはつい最近会ったとき、『一緒に大阪を盛り上げよう』と話したばかりだったのに…」
くいだおれなどのグッズを販売する「いちびり庵道頓堀店」店主の大藤隆さん(49)も「コラボ商品の中でもくいだおれ人形の売り上げはダントツだった。閉店はうちとしても痛いし、一人の大阪人としても悲しい」とうつむいた。
道頓堀を訪れた市民らもショックを隠しきれない様子。大阪府大東市の容器卸売会社社長、上田順治さん(60)は「今日も接待でくいだおれを使うつもりで予約していた。にぎやかな外見とは違い日本調の静かな座敷もあり、お客さんにも喜んでもらっていた。大阪のシンボルがなくなると思うと寂しい」。
観光で訪れ、くいだおれで食事をしたばかりの長野県の会社員、神山岳章さん(30)は「テレビで大阪というと、くいだおれ人形が映るから張り切ってきたのに…。閉店前に来ておいてよかった。人形はどうなってしまうんだろう」。
アメリカ・シアトルから観光で来たジャスティン・プライスさん(32)は「アメリカのテレビ番組で、くいだおれ人形が取り上げられており、一度見てみたかった。閉店はとても残念」と話し、人形の前で友人と2人の写真を撮ってもらっていた。
道頓堀商店会会長で、うどん店「今井」社長の今井徹さん(48)は「道頓堀をすごくもり立ててくれた名店で寂しい限り。観光客はくいだおれ人形を見物に道頓堀に来ていたといってもいいくらいで、今後どういう影響が出るのか見当もつかない」と話した。