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国連ボランティア名誉大使を勇退 故中田厚仁さん父 (1/2ページ)
平成5年4月、カンボジアで国連ボランティア活動中に射殺された中田厚仁さん=当時(25)=の父、武仁さん(70)が息子の命日の8日、15年間務めた国連ボランティア名誉大使を勇退した。
50カ国以上を公式訪問して活動を支援、講演回数は3500回以上に及んだ。武仁さんは「15年やって自分なりの手応えを感じひと区切りつけた」と話す。一方で「ボランティアにゴールはない。生涯やり続けたい」と、今後もボランティア活動を継続する。
厚仁さんはカンボジア・コンポントム州でUNTAC(国連カンボジア暫定統治機構)付きの選挙監督官として任務中に何者かに撃たれ死亡した。「ボランティアの力で世界に平和を」と願っていた厚仁さん。
武仁さんはこの遺志を継ぐため勤務していた商社を退社し、1人で国連ボランティアを支援する活動を開始。国連ボランティア計画(UNV)は事件から2カ月後、武仁さんを世界で1人の「国連ボランティア名誉大使」に任命した。
大使として海外を奔走した15年間で忘れられないことがあった。8年、レバノン復興計画についてパレスチナ難民と話し合ったときのことだ。「未来について語るのだから子供たちの意見を聞こう」と提案すると、子供たちは一様に家族と一緒にいる絵を描き始めた。「平凡な日常生活の重要さをかみしめた」という。