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【断 伊藤えん魔】やばい絵本
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コントばっか書いてる俺だが、子供向け演劇もやる。目いっぱい楽しくて希望があって、ほんの少しだけ教訓をふりかけた脚本を書く。童話を題材にすることも多い。俺が絵本コーナーにいると不気味らしい。先日もママと坊ちゃんにいぶかしげにされた(哀しいぜ)。とある絵本に目を奪われ、つい立ち読み(買えって)。
内容はこうだ。「むかし日本には戦争が好きな人がいました 周りの国がひどい目にあわされました」−。そんな主義主張が愛らしく描かれている。マジかよ…。子供向けのフリをしてるが、内容は青年向け。絵本はまずいだろう。児童書棚に置いてあるし。
戦争がいかんことに間違いはない。俺はノンポリ中立だが、ハル・ノートとかABCD包囲網とかを知って以降、日本が戦争に至った経緯は理解してるつもりだ。国のために戦ったじいさん世代に敬意も払いたい。永遠に外国にペコペコするのか? 日本はもっと毅然(きぜん)としろ!(俺は無理)。
愛国心、反権力…云々。そういう思想めいたものは、子供が分別ついてから自由に選択させようぜ。絵本はやばいって。何しろ子供は見聞きしたことを無差別にバンバン覚える。何の価値観も持たないガキに何か冗談吹き込むと、「子供に変なこと教えるな!」と怒られるのが正しい世間だ。
何を題材にしてもいいなら、「あるところにすきどうしの男の子と女の子がいました ふたりはとてもえっちが大すきでした…」みたく性教育絵本でもオーケーかい(発禁だな)。(劇作家)