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「禁酒村」の小学校閉校 80年前の村民が酒絶ち改築費調達 (1/2ページ)
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石川県津幡町の山あいにある河合谷地区(旧河合谷村)は、昭和初期に全住民が5年間禁酒し、小学校の改築費用を積み立てた「禁酒村」。その河合谷小が3月末、過疎化のあおりで閉校になる。地域が学校を支える力は、約80年の間に大きく変わったようだ。
禁酒で校舎改築
同校の近くに住む金田朝子さん(83)の自宅玄関には「禁酒」と書かれた札がかかっている。禁酒村時代の名残だ。
大正15年、村では老朽化した校舎の改築に約4万5000円が必要となった。津幡町史によると、同年の村の徴税額は計約2万7000円で、村にとって大金。当時の森山忠省村長は年間約9000円に上る村全体の酒の消費額に注目、全住民が禁酒し各戸に1日5銭の積み立てを呼び掛けた。
村内では酒類販売も禁止、各戸の玄関には禁酒の札の掲示が義務付けられた。金田さんの家は廃業した8軒の酒屋の一つ。金田さんは「子供のためと考えたら、誰も反対しなかったでしょう」と笑うが「そのころの人たちの苦労を考えると、閉校はさみしい」と札を見上げながら話す。
過疎の進行
河合谷地区の人口は現在約420人で、当時の3分の1程度。同校も、ピーク時には約300人いた児童が現在は13人になった。校舎はその後、さらに建て替えられたが、平成13年から閉校が検討され始め、一度は町内どこからでも通学できる小学校に指定されたが、河合谷地区の児童がわずか3人になり、町議会は閉校を決めた。
津幡町中心部は金沢市から車で約20分。町全体の人口増加率は県内1で、中心部には9年に新しい小学校ができた。宮嶋茂教育部長は「小規模校を否定はしないが、限られた予算で適切に学校を配置することになる」と説明する。

