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【外信コラム】サワディーバンコク 「すき間」認める文化
このニュースのトピックス:アジア・オセアニア
1カ月ほど前から、タイでは禁煙区域が拡大され、エアコン付きの飲食店や、週末に開かれる市場が全面禁煙になった。時代の趨勢(すうせい)とはいえ、喫煙者にとっては残念で仕方がない。違反すれば、喫煙者は罰金2000バーツ(約6400円)、飲食店は2万バーツが課せられる。
法令施行と同時に、入り口の外に灰皿を設置し、客に協力を求める店が増えた。だが、たばこを持って外に出ようとすると、空のビール缶を差し出され、店内での喫煙を許してくれる飲食店も何軒かあった。店員いわく「灰皿は出せませんけど」。なんともありがたいが、バーなどでは、客足を気にして依然、喫煙を認める所が少なくない。
こうした店は、警察官と何かしら折り合いをつけているのかもしれないが、20年以上タイに住んでいる知人によれば、程度の差こそあれ、法規制の「すき間」を認める文化なのだという。
食事を終えて店の外に出ると、知人は繁華街の道路脇にいるゾウを指さし、「ここがゾウの立ち入り禁止区域だと知ってますか」という。通行人がエサを買い、その場で与えて楽しむという余興のゾウなのだが、法令では違反したゾウの管理者は収監される。「でも『違反だ』ととがめる人はいない。エサ代が大変なので皆で助けているんだ」。知人のその言葉に妙に納得した。
(菅沢崇)