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【75歳の挑戦 地球の頂点】(4)清掃登山隊「山の環境から国変えたい」 (1/2ページ)

2008.3.10 21:40
このニュースのトピックス地球の頂点へ 三浦雄一郎、75歳の挑戦
エベレストに捨てられた酸素ボンベを回収する野口健さん(中央)。天候や体力的な問題から放置する登山者もいるため、8000メートル付近に多いという(野口健事務所提供)エベレストに捨てられた酸素ボンベを回収する野口健さん(中央)。天候や体力的な問題から放置する登山者もいるため、8000メートル付近に多いという(野口健事務所提供)

 1975年、田部井淳子(68)が女性として世界で初めてエベレスト登頂を果たしたとき、頂上には田部井とシェルパの2人だけだった。もちろんゴミも少なかった。

 だが時代は変わり、エベレストの登頂者は延べ3000人を超えた。田部井が登頂した11日後、中国隊は観測用のポールを頂上に建てた。「人工物がない静かなエベレストを独占できた私たちの時代は、幸せだったと思う」と田部井はいう。

 90年、田部井はエベレストに初登頂したヒラリーが、世界の山岳関係者に呼びかけて作ったヒマラヤの環境保護団体「ヒマラヤン・アドベンチャー・トラスト」(HAT)の日本版「HAT−J」を設立。以来、啓発や清掃登山などの活動を行っている。

 ヒラリーはエベレストの“過密”ぶりを憂え、入山制限も提案した。田部井も「それぐらいしなければ、環境への負荷はもう限界に達していると思う」と懸念する。

 アルピニストの野口健(34)は国際公募隊でエベレストに初挑戦した97年、7000メートル地点で休憩中に、ドイツ人の隊員がゴミを回収しているのを見た。1グラムでも荷物を軽くしたい状況下だ。信じられない行動だった。「冗談じゃない」と見て見ぬふりをした。

 後日、アタックを控えたベースキャンプでの休養日を前に、ニュージーランド人の隊長が「みんなでゴミを拾おう」と提案した。「No」と言おうとしたが、周囲はみんな「いいアイデアだ」と拍手した。

 渋々加わった野口は、日本語のゴミが多いのに驚いた。「日本は経済大国だが、文化とマナーは三流だ」と言われカチンときた。99年5月、3度目の挑戦でエベレスト登頂を果たした野口は「もう山はやめよう」と決めていたが、記者会見で「次の冒険は」と聞かれ思わずこう口走った。

 「来年から4年間、毎年エベレストへ行ってゴミを拾います」

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エベレストに捨てられた酸素ボンベを回収する野口健さん(中央)。天候や体力的な問題から放置する登山者もいるため、8000メートル付近に多いという(野口健事務所提供)

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