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【停車場ストーリー】秩父鉄道・長瀞駅 「お堂」模し、明治の風情残す (1/2ページ)
明治44(1911)年、埼玉県秩父市の名所、宝登山(ほどさん)観光の窓口として宝登山駅の名で開業し、大正12(1923)年に長瀞駅に改名した。秩父観音霊場のお寺のお堂を模した木造の駅舎は、開業当初の明治時代から変わらぬままだ。平成9年には「関東の駅百選」にも選ばれた。
駅周辺には約1900年の歴史を持つ宝登山神社や宝登山ロープウエイ、天然記念物の岩畳、長瀞ライン下りなど豊富な観光資源に恵まれる。その分、利用者の大半を観光客が占め、通勤、通学での利用は少ない。
日曜日、駅前の駐車場で制服姿で車の整理に当たっていたのは34代目駅長の本田善直さん(58)だ。
「遠いところからありがとう。はい、500万円」と、料金を“万円”にして笑顔で利用客に声をかける。
「また来てもらうために、印象づけないと。事務的な対応にならないようにしています」と本田駅長。駅にはSLや長瀞の名勝地がデザインされた入場券など記念の品も並ぶ。
ホームには「ブーメラン神社」と呼ばれる、カエルをご本尊とした小さなお社がある。ブーメランが飾られ、「一度といわずに、また来てくんな」という思いが込められている。カエルには「無事に帰る」という観光客の無事な帰宅と、交通安全を願う気持ちが込められている。お賽銭(さいせん)は、赤い羽根共同募金に寄付しており、このお社にもリピーターが増えてほしいという思いがのぞく。
「山あり川あり景色よし。東京から2時間弱で本当の自然が味わえます」と本田駅長は、長瀞観光について熱っぽく語る。冬の季節のオススメは、宝登山の臘梅(ろうばい)と、岩畳を眺める屋形船だそうだ。 「臘梅は12月下旬から2月が見ごろ。“自然の香水”です。宴会も楽しめる屋形船も家族で楽しめる」と話す。新緑の季節を迎えると、ライン下りが始まる。「長瀞は1年を通じて楽しめるところです」と繰り返して強調した。
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