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【主張】毒物ギョーザ事件 緊密な協力が解決への鍵

2008.2.5 03:48
このニュースのトピックス食中毒

 中国製ギョーザによる食中毒事件は、日本と中国が緊密に協力し合わない限り解決は難しい。

 しかし、中国は問題のギョーザを作った食品工場に日本の輸入業者が立ち入り調査することには自粛を求めている。日本側も、中国に派遣する厚生労働省などの政府調査団に事件捜査の要となる警察庁を参加させていない。

 双方とも外交上の思惑や駆け引きがあるのだろうが、これでは何のための調査や捜査なのか分からない。日本の消費者の不安は増すばかりである。

 中国からは3日、調査チーム5人が来日し、内閣府で日本の関係省庁の担当者と初の事務レベル協議が始まった。協議で内閣府の審議官が「大きな社会問題になっている。早急に沈静化に向けた対応が必要だ」とあいさつすると、中国の調査団長も「中国政府もこの問題を非常に重視している。日本と協力して事実に基づいて原因究明に邁進(まいしん)したい」と応じた。

 しかし、突っ込んだ議論になっているとは言い難い。ギョーザやその袋から検出された有機リン系殺虫剤「メタミドホス」について、食品工場側は使用を否定しているが、中国当局からは明確な回答はまだない。

 日本にとっては国民の生命と安全にかかわる深刻な問題であり、中国にとっては自国の輸出食品全体の信頼性が問われる不名誉な事態だ。早急な問題の解決は双方の利益である。その協力態勢が日本と中国の新たな前向きの関係を生む可能性もある。

 それにはまず、お互いが都合の悪いことでも明らかにすることだ。隠蔽(いんぺい)体質は事態を深刻にする。

 中国側は、ギョーザを作った食品工場の従業員解雇をめぐるトラブルや農薬としてのメタミドホスの使用の実態なども明らかにすべきだ。日本も国内の流通過程での混入の可能性について徹底的に捜査すべきだろう。

 事件は新たにギョーザ6袋からメタミドホスが検出され、うち1袋から小さな穴が見つかるなどさらに謎は深まっている。

 日中双方に相手側へのいらだちや不信も募っている。それだけに捜査には正確な情報把握が求められる。だからこそ、日中が真に協力し合うことが大切なのである。

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