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【停車場ストーリー】上毛電鉄・大胡駅 今も現役関東最古の電車 (1/2ページ)
赤城南麓(なんろく)の田園地帯を2両編成の電車がのんびり走る上毛電鉄。起点の中央前橋駅から8つ目の大胡(おおご)駅には、木造の小さな駅舎や変電所、車両検査などを行う検車庫が並ぶ。いずれも昭和3年の開業当初に建てられたもので、昨年7月に国の有形文化財に登録された。
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特に、変電所には、交流電気を直流に変換するスイス製の「水銀整流器」が導入されており、当時、全国でも数台しかなかった貴重な最新鋭機器だった。このため、堅固な構造で保守する必要があったといい、同電鉄の柴野孝司取締役(62)は「鉄筋コンクリート製で、昭和初期にしては立派すぎる頑丈な造り」と話す。
総延長25.4キロ(23駅)のローカル私鉄の大胡駅に、最新鋭機器を導入した立派な変電所が建設されたのは、開業当時、埼玉と群馬をつなぐ一大ターミナルにする構想があったためだ。
「陸の孤島」と呼ばれた赤城南麓地域に開通した待望の鉄道は当初、群馬県伊勢崎市を経て埼玉県本庄市に至る「本庄線」が、ここから分岐する予定だった。現在、県境を流れる利根川に架かる坂東大橋は、自動車だけでなく本庄線も走る鉄道併用橋として建設されたという。だが、昭和4年の世界大恐慌の影響で資金難に陥り、併用橋としての構想は頓挫。結局、国鉄(現JR)線と接続せず、県都・前橋と絹織物の街・桐生を結ぶだけのローカル線となった。
薄暗い木造検車庫の中では、開業当初から使われている関東最古の電車「デハ101」の点検作業が今でも行われている。平成9年に定期の旅客列車から引退したが、貸し切り列車や砕石散布列車としていまなお健在だ。「吊(つ)り掛け式」と呼ばれる旧式のモーターから出る「ウーウー」とうなるような独特の駆動音が鉄道ファンの心を引き付けている。

















