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【探訪】黄金色に輝く「しぶき氷」 福島県猪苗代湖

2008.1.27 12:25
厳冬の猪苗代湖で見られる「しぶき氷」。強風にさらされて育つ氷柱は、形を変えながらさまざまな方向に伸び、夕日に照らされると黄金色に輝いた=福島県猪苗代町厳冬の猪苗代湖で見られる「しぶき氷」。強風にさらされて育つ氷柱は、形を変えながらさまざまな方向に伸び、夕日に照らされると黄金色に輝いた=福島県猪苗代町

 あめ細工のように複雑に折れ曲がった氷を夕日に透かすと、黄金色に輝いた。球状の氷が樹木に幾重にも重なって成長した姿はまるでモンスターのようだ。生命力あふれる不思議な風景を見ていると、“氷の洞窟(どうくつ)”に迷い込んだかのような錯覚を覚える。大井田記者のブログはこちら。動画はこちら

 厳冬の猪苗代湖(福島県猪苗代町)で見られる「しぶき氷」。磐梯山を背景に、夏は湖水浴客でにぎわう天神浜付近の湖岸で育つ氷の芸術だ。

 標高514メートル。不凍湖ながら気温は氷点下10度まで下がることがある。強風で舞い上がった波しぶきは岸辺の岩や樹木を覆い、厳しい寒気にさらされてさまざまな形の氷に姿を変える。

 高い波しぶきが上がる護岸堤防の周辺には特に美しい氷の世界が出現する。時には4メートルを超える巨大オブジェに育って訪れる人たちを魅了する。

 翼を広げた鳥、さまざまな動物、サボテン…。迫力と繊細さを兼ね備えた表情は実に豊か。引力に逆らうように斜め上に延びるつららには、常識を覆される思いだ。

 「華麗、幽玄、雄大…。どの言葉も適切であるが、『しぶき氷』の美しさを一言では表現できないことを悟りました」

 喜多方市に住み、福島県環境アドバイザーを務める小荒井実さん(72)は、防寒具に包まれた顔をほころばせた。

 「しぶき氷」の名付け親でもある小荒井さんは、この絶景をまとめた写真集を10年前に出版。この風景が広く知られるようになったのは4、5年前からという。

 子供のころから慣れ親しんだこの湖を数百回は訪れたという郡山市在住の鈴木カツ子さん(73)は「まるで鍾乳洞のよう。生まれて初めて見る光景に感動している」と話す。

 季節限定で日々姿を変える氷の芸術群。自然は偉大な芸術家であることを改めて実感した。(写真報道局 大井田裕)

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厳冬の猪苗代湖で見られる「しぶき氷」。強風にさらされて育つ氷柱は、形を変えながらさまざまな方向に伸び、夕日に照らされると黄金色に輝いた=福島県猪苗代町
樹木に吹きつけられたしぶきが凍り、幾重にも重なって巨大なオブジェとなる
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