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【ぶっちゃけインタビュー】日東電工社長 竹本正道さん
27日、大阪国際女子マラソンの号砲が鳴ります。日東電工グループは平成16年7月からコーポレートブランドの価値向上活動をスタートさせていますが、その一環として、「チャレンジする人を応援します」というコンセプトのもと、17年から大阪国際女子マラソンに協賛しています。
日東電工の文字が入ったゼッケンを着けた選手が走るわけですから、従業員のモチベーションも上がりましたが、そればかりが目的ではありません。素材メーカーでありながら、マラソンを応援してきたのは、これをきっかけに会社全体が一体となって楽しめればいい、盛り上がればいいと思ったのが出発点です。
約600人の社員がボランティアとして参加します。「マラソンを支えたい」という思いとともに来場者の方々に気持ち良く過ごしていただけるよう、発着する長居陸上競技場周辺の清掃やチャレンジするランナーたちを盛り上げるために応援フラッグを配布しています。
同時に開催される大阪ハーフマラソン出走者への給水やゴールでのタオル掛けなども自主的に取り組み、社員が肌でマラソンを応援していることを感じ取っています。社員がいきいきと楽しんで取り組んでいるのをみて、わたしも気持ちがよくなります。
そのハーフマラソンには日東電工からも約180人のランナーが挑戦します。国内のみではなく、中国、台湾から社内予選を勝ち抜いたメンバー8人が参加します。おそろいのオレンジ色のTシャツ姿で、完走を目指して頑張るはずです。
スポンサーブースでは、日東電工の製品や技術を通して子供や来場者の皆さんに楽しんでもらえるような内容を展開しています。子供の理科離れなどが問題になっていますが、「科学の不思議」を感じてもらいながら、楽しく遊んで学んでもらえるはずです。
マラソンの100日前から1日1万歩ずつ歩く「Challenge 100万歩」という社内イベントもやっています。27日に100万歩超えている人は合格というものです。
社員や家族で2万1000冊の本を読もうという取り組みもしています。ハーフマラソンの距離21キロやNITTO(ニットウ)の21にちなんで、その数を決めたのですが、本社にミニ図書館をつくって読んだ本を登録し、本の紹介や貸し出しもしています。
協賛しているというより、わたしたちもわいわい楽しんでいるという感じです。こうした取り組みは毎年秋に社内募集した男女10人程度でプロジェクトチームをつくり、企画・立案しています。従業員が一体感を持つきっかけになればと期待していましたが、ここまで広がるとは想像していませんでした。人と人の垣根が低くなり、仕事にも生きています。
ものづくりの会社であることから、みんな手抜きをしない。われわれが持つ良いDNAでしょう。むしろ、仕事でもマラソンの取り組みでも、楽しみながらやろうといっているくらいです。会社にいる時間は長いのですから、楽しみながら仕事をするのがいいに決まっています。それに、たくさんの選手が一生懸命に走る姿に勇気やパワーをもらいます。
会社は誰のものかという議論を度々、耳にします。わたしはこう考えています。
会社の持ち主は株主です。これははっきりしています。だけども、社員がいて会社は成り立つのです。社員のモチベーションをあげて、気持ちよく、いきいきと働くことがスタートです。そしていい製品をつくって、お客さんが喜んで買ってくれる。そうすると利益に結びつく。それは結果的に株主に配当できたり、地域に貢献できたりする。すると企業が認められ、それが従業員にとっても、ハッピーとなるのです。
スタートは従業員がいきいきすることです。ある意味、そのきっかけとなっているマラソンの協賛は大きな財産といってもいいかもしれません。
【プロフィル】たけもと・まさみち
昭和19年生まれ。広島大工卒、42年日東電気工業(現日東電工)入社。平成9年取締役、12年常務。13年社長、16年からCEO兼COOを兼務。広島県出身。
after記者NOTE
とにかく、明るい人柄。27日はハーフマラソン参加者を応援したり、ボランティアの人たちを激励したりする予定で、本人も社員と一緒に過ごすことが楽しくて仕方ないといった雰囲気だ。
日東電工は液晶用光学フィルムや自動車の部材などを生み出す総合材料メーカー。「楽しみながら仕事をしよう」と竹本正道社長がいうように、マラソンの協賛でも仕事でも楽しく取り組む風土が、同社の牽引(けんいん)車になっているようだ。