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【明解要解】変わる旅行代理店の出店戦略 「何でもあり」から専門特化へ
旅行代理店各社が顧客や商品のターゲットを絞った出店戦略を強化している。富裕層を狙った高額商品専門店からパッケージ旅行専門の小規模店まで、店舗の特性を強めた点が特徴だ。インターネット販売が拡大する中で「何でもあり」の百貨店型から脱皮し、専門特化で生き残りを目指そうとしている。(経済部 内山智彦)
JTB西日本は昨年10月、大阪一の繁華街、梅田の地下街にパッケージ旅行専門店「JTB堂島地下センター店」をオープンした。関西のJTB直営店では14年ぶりの新規出店。面積は56平方メートルと近隣の梅田支店の4分の1程度で、販売商品はパッケージ旅行のみ。同社パッケージ商品のほぼ全種類にあたる約630のパンフレットが店舗の半分近くを占領している。
コストのかかる大型店の場合、繁華街での出店余地はほとんどない。このため、狭い店舗でも強みを発揮しようと、商品設定が決まっているパッケージ旅行に特化した。同社では「コンセプトを明確にした初めての店舗」と話す。
開店1カ月半で年間販売目標の1割をクリアし、利用者も20〜40代が50%超と他店舗より5ポイント高く、狙い通りの顧客層を開拓している。
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「申し込み1名様からでも出発します」。JTBグランドツアー&サービスでは、こうした商品も扱っている。商品販売前に事前説明会を開催。旅行先で何をしたいかなど詳細なアンケートを取り、プランを企画する。事前説明、企画、添乗を1人の担当者が行う仕組みだ。
旅行代金は80万〜160万円台と高額だが、ブータン王国の秘境を訪ねるなど半オーダーメードのこだわりが団塊の世代を中心に受けている。「団塊の世代は知的好奇心が旺盛。価格よりも内容を重視した」としている。
東京・銀座では、JTBと近畿日本ツーリストが富裕層に特化した高級サロン風の店舗を出店している。店の看板を掲げず、ゆったりとしたソファで相談。バーカウンターもあり、従来の店舗と一線を画す。1人2000万円のクルーズなど完全オーダーメードの商品ばかりで、平均単価は150万円にのぼる。
JTBでは平成15年のオープン以来、売り上げが前年比で平均21%増えているという。旅行需要はあったのに態勢が不備だったことを証明しているという。
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「地方で大型店を自前でやる必要はない。ショッピングセンターへ小型店を出した方が効率的」と日本旅行幹部は話す。同社は20年からスタートする中期経営計画で約300の直営店再編を決定。出店地域の絞り込みや、地方の既存店舗の集約を実施する。「店の大きさは普通、商品構成も普通、幅広くやってますといった店舗は受け入れられない」との方針を打ち出し、初期投資が小さく、撤退も容易な機動性を強みにしたい考えだ。近ツーも1月から直営店舗を専門子会社に集約、運営の機動力アップを目指す。
インターネットによる宿泊や交通手段の予約が主流になり、旅行商品の店頭販売は苦境に立たされている。ある大手代理店の店頭販売は、この数年、前年比1割近い減少が続いているという。
「対面の強みを生かすコンサルティング型か、小人数で運営し、出店と撤退が容易な小規模店かに二分化される」(近ツー)とみられており、規格商品の大量販売で業績を伸ばした旅行代理店はその姿を大きく変えようとしている。
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