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【産経抄】1月15日

2008.1.15 03:00
このニュースのトピックス産経抄

 日本人は、謝罪の言葉を頻繁に口にしてきた。相手に非がある場合でも、徹底的に責めないのは、自分にも少しは責任があるのではないか、と自責の念がわき起こるからだ。

 ▼民俗学者の長野晃子さんは、そんな日本人の心の中に植え付けられた罪の意識が、犯罪を抑止し、治安の良い国を作り上げた、と主張する(『日本人はなぜいつも「申し訳ない」と思うのか』草思社)。最近、いい大人が「すみません」の一言がいえず、トラブルになるケースも増えてきた。

 ▼逆に米国では、交通事故で謝った方が裁判で不利になるといった、いきすぎた訴訟社会を見直す動きがあるそうだ。長野さんは、「ごめんなさい」が気軽にいえる社会の方がストレスが小さいのでは、ともいう。日本の麗しい「謝る文化」を、大切にしたいものだ。もっとも、首をかしげるケースもある。

 ▼民主党の鳩山由紀夫幹事長が13日、テレビの報道番組で、「私からも国民におわびしなければならない。申し訳なかった。国会議員としての責務は果たすべきだった」と陳謝した。何に対してかというと、小沢一郎代表が、衆院本会議での新テロ対策特別措置法案の採決直前に退席したことについてだ。どう考えてもおかしい。

 ▼小沢氏に謝罪の意思があるなら、“部下”である幹事長が代わりに頭を下げるのは筋が通らない。そもそも小沢氏は「申し訳ない」と思っているのだろうか。まず説明が聞きたいが、本人は相変わらず黙(だんま)りを決め込んでいる。

 ▼昨年の参院選の際、立川談志さんがこういっている。「棄権ってのは、行って入れないのが棄権なんだよ。行かないのは棄権じゃねえんだよ。非国民だ」(毎日新聞)。小沢さん、やはり本会議場にいるべきだったのでは。

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