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新春対談「日本人の心」(2) 正論大賞・佐伯啓思氏、日文研教授・猪木武徳氏 (2/4ページ)
このニュースのトピックス:新春特別対談・インタビュー
−−米国追随になるわけですね
佐伯 ところが、アメリカは二重、三重の社会構造を持っている。金銭主義、権力主義的政治もある一方で、家族とか共同体を大事にするところもある。表面的なところだけをアメリカ型として受け入れてしまう。
猪木 私の考えは少し違いますね。日本は近代化の中で、1920年代ごろから日本社会の崩壊は静かに始まっていたと思うんです。
佐伯 日本の近代化のプロセスそのものということですね。ただ、戦後はもっぱらアメリカをモデルにしてきたと言えるでしょう。
猪木 1949年の中華人民共和国の成立で中国との貿易が途絶し、戦後の日本経済は、先進国アメリカに向かわざるを得なかった。1950年代に入ると、国内開発か、貿易立国か国論が分かれて、左派の経済学者は国内開発を主張した。貿易立国という選択は大きかったと思います。
佐伯 日本は終戦後、軽武装経済成長路線の吉田ドクトリンによって成功した。冷戦のおかげで、日米安保条約さえ守っていれば問題は起きなかった。
日本は常に追いかける
−−政治に関心が向かなかった
猪木 日本は二大政党にならなかった。社会党に任せられないと。
佐伯 自民党が利益配分の差配をしてしまって、国内的には安定していたが、先のことは考えられなかった。日本をどういう国にしたらいいのかという議論がなかった。日本は常に追いかけていくというパターンでやってきた。



