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新春対談「日本人の心」(2) 正論大賞・佐伯啓思氏、日文研教授・猪木武徳氏 (1/4ページ)

2008.1.3 14:19
このニュースのトピックス新春特別対談・インタビュー
佐伯啓思・京大教授佐伯啓思・京大教授

猪木 行き着くところは家族と個人ということになるが、最後のとりでだった家族もバラバラです。市場も民主主義も装置として大事だが、その装置がうまく働くためには、市民としての徳が必要だということですね。アメリカにはそういう部分が残っています。

米国の強い影響受けた

佐伯 本来は日本のほうがそういう面があった。アメリカ的な経営が入ってきて日本型の経営システムが民主的ではないという話になってしまった。

猪木 日本はアメリカの一部分だけを取り入れることが多い。アメリカの持っている強みとかいいところに目を向けていないんですよ。

佐伯 やはりアメリカは、社会のボランティアとか市民精神が残っています。

猪木 アメリカの悪影響を心配するよりも日本のことをもっと心配すべきではないか。

佐伯 日本にコミュニティーがなくなったのは、戦後の日本がアメリカの影響を強く受けすぎたからだと思います。

戦後の問題は歴史観にいきつく

 −−民主主義の入れ方を間違えた。それが本当の敗戦ではないかと

猪木 戦後は終わっていないという感じですね。

 −−本質的な議論ですね

佐伯 戦後の日本の問題は歴史観にいきつく。あの戦争が日本の全面的な侵略戦争で、日独伊のファシズムがアメリカの民主主義を脅かしたから悪かった。そういう話にしてしまうと、日本はアメリカのような国になれば、自由や民主主義が確立して立派になるという話になります。

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佐伯啓思・京大教授
30代のころから勉強会で共に研鑽を積んだという2人。対談は深刻なテーマながら、笑いが絶えない和やかな雰囲気で進んだ
猪木武徳国際日本文化センター教授

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