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【話の肖像画】葉っぱを売った男(4)「いろどり」副社長 横石知二さん

2007.12.25 02:54
このニュースのトピックス女性モデル

 ■「共通の問題」に視察ラッシュ

 《「いろどり」が急成長すると、視察したいという問い合わせも増え現在の視察件数は年約400件にも。取材当日も、はるか南米のチリの農村開発研修生が訪れていた。取材中も地方役場や農協からの来客が絶えず、そのたびにインタビューは途切れた》

 −−成功した実感は?

 横石 ないですね。うまくまわるようになったんはせいぜいここ何年かですから。攻め続けるよりほか守るすべはないと思っている。田舎では1円でも金を稼ぐのは本当に難しいよ。

 −−チリの視察団は生産者との信頼関係をどう築いたかに興味があるようでした

 横石 農協勤めの経験から言えることは、農家にウソをつかないこと。売れるものを調べて作ってもらい、必ず収入をもたらすことやね。昭和56年の異常寒波で特産品のミカンが全滅したとき、市場で何が売れているか猛勉強し、必死で転作を呼びかけた。よそ者で若造の私に、長年作ってきたミカンをやめろといわれ、農家は猛反発したよ。「出ていけ」と言われた。でも、転作で翌年の農協の売り上げが倍増し、現金を手にしたら、やっと「面白い子やな」って認めてくれた。

 −−30年前とはまるで違う町になった

 横石 変わったなあと思う。みんなの意識が。一番変わったのは、自信や誇りを取り戻したおばあちゃんたち。最初は、町づくりより、この人たちに何かやれることがあったらええなというところから始まった。

 《上勝町の高齢化率は48・53%(11月現在)と県内最高(徳島県は全国8位)。だが、町民1人当たりの医療費は県内最低(平成18年度)。元気なおばあちゃんたちは税金を納める立場に》

 −−「いろどり」参加農家の収入は?

 横石 参加農家190軒の平均年収は約110万円。ただ、いいモノを早く出荷できる農家ほどもうかるから、年に1000万以上稼ぐおばあちゃんもいる。お隣さんに負けんように毎日頭を使うおかげか、顔のつやはいい。

 《ニューズウィーク誌日本版は「いろどり」を「高齢女性に生きがいを与え、地域活性化に貢献」と紹介。今年10月にはマイクロソフト社と提携した地域振興モデル事業が始まった》

 −−マイクロソフト日本法人社長は上勝町について「全世界で共通した問題への解答がある」と話しています

 横石 過疎や少子高齢化に立ち向かっていこうとする戦略で一致した。「いろどり」のやり方を、福祉や教育分野に広げていくには町単独では無理。マイクロソフトにも、上勝ならどんなニーズがあるかをきちんと発信できるという期待があるんですよ。(村上玲子)

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