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【産経抄】12月24日
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3世紀後半から4世紀にかけ、今のトルコの大部分に当たる小アジアにニコラウスというキリスト教の司教がいた。慈悲深く、親からの遺産をもとに貧しい子供たちに施しをした。そのため死後、最高の栄誉である「聖人」に列せられた。
▼そのセント(聖)ニコラウスがつまったのがサンタクロースである。その後何故か、オランダで子供たちの人気者となり、清教徒たちと一緒に米国に渡る。ここでクリスマスの夜、トナカイのソリに乗ってプレゼントを持ってくるというサンタの「原型」ができ上がったという。
▼ただオランダ時代のサンタのイメージは少し違っていたようだ。それは馬に乗った聖ニコラウスが子供たちの行状を見て回り、行いのよい子にプレゼントをするというのだった。つまり、子供への「徳育」として語りつがれていた面が大きかったのである。
▼サンタが煙突からやってくるという「伝説」にも理由があった。北欧などでは暖炉の煙突を掃除するのが冬の大切な仕事だった。だから子供たちに「サンタさんがちゃんと通れるように」と煙突掃除を手伝わせる。こちらもちゃんとした「教育的配慮」があったのだという。
▼してみるといかにも、勤労や勤勉を尊ぶ清教徒の間で広まったサンタクロース伝説だといえる。今の日本には煙突のある家などほとんどない。手伝いをしてもしなくとも、クリスマスには高価なプレゼントがもらえる、ということになっても仕方ないのだろう。
▼だがその日本でもかつて、年末には大掃除やモチつき、買い物と、子供たちが手伝いする機会はいくらでもあった。そのご褒美として、お年玉をもらっていたのだ。サンタもいいが、そんな日本の古き良き風習を思い出してみたい気がする。