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イルカのママは子育て熱心 産後1週間は眠り激減
イルカの母親は産後1週間、眠りを激減させて子育てする。こうしたけなげな母性行動を、東京医科歯科大生体材料工学研究所特別研究員の関口雄祐さんらが見つけ、東京で開かれた日本睡眠学会で発表した。
イルカは、片目をつぶり、脳の半分ずつを交互に眠らせる特異な「半球睡眠」をする。しかし母イルカの睡眠については諸説があり、謎だった。
研究グループは平成17年から今年9月まで、鴨川シーワールド(千葉県鴨川市、荒井一利館長)の飼育プールで出産後のバンドウイルカの母子五組を観察した。
ゆっくり周回して休息中とみられる間に睡眠している割合は、産後1週間の母イルカが40%足らずで、成獣の約90%に比べ極端に少なかった。
また両目を閉じてリラックスした眠りは普通の成獣で半分以上なのに、産後1週間の母イルカではほとんどなかった。
眠っても左目を開いて緊張したままの浅い眠りで、左側に寄り添う子イルカを心配そうに見ている時間が大半だった。生後1週間の子イルカは泳ぎや呼吸が未熟で、最も危険な時期に当たる。
母イルカは子イルカが泳ぎ方を覚える産後2週目から、出産直後の睡眠不足を補うように両目を閉じてリラックスして眠り、疲れを癒やす時間が元通りに回復していた。
関口さんは「母イルカは生後の弱い子イルカを保護するため眠りを削ってでも子育てしている。出産直後の哺乳(ほにゅう)類の母親が子ども中心に生きているのには本能的な部分がある」と話している。