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「上野動物園」原点へ回帰中 在来の馬やクマ、本来の姿アピール (1/2ページ)
都心のオアシス「上野動物園」(東京都台東区)が、ただ今、変革中だ。珍しい動物の展示だけでなく、在来種の育成や温暖化対策など地道な活動を開始。「原点回帰」と「環境重視」をキーワードに、一般市民のサポーター制度も創設した。一時、北海道の旭山動物園に入園者数で抜かれるなどした同園だが、国内動物園のリーダーとして、動物園本来の姿でアピールしている。(坂井朝彦)
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10月16日から公開されているトカラ馬。鹿児島県薩南諸島のトカラ列島に生息していた小型の在来馬だ。
薪の運搬をするなど家畜として飼育されてきたが、機械化で需要は減り、頭数が激減。昭和28年に同県の天然記念物に指定され、現在は96頭が生存しているのみ。
上野動物園が飼育に踏み切った背景には、「自ら在来馬飼育の芽を摘んできた」(小宮輝之園長)との反省がある。
同動物園は昭和28年から西洋馬の小型種、ポニーを積極的に飼育し、各地の動物園に寄贈してきた。その結果、在来馬の数が減少、全国の動物園で飼育されている馬約350頭のうち、約300頭がポニーで在来馬は24頭に過ぎない。
小宮園長は「日本でトカラ馬のような魅力ある生き物が滅びようとしていることに気づいてほしい」という。今後、ほかの動物でも日本固有の「在来家畜」の飼育を広げていく考えで、「原点回帰」を目指す。
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平成18年に完成した「クマたちの丘」でも、「原点回帰」は顕著だ。
3種のクマのうち、エゾヒグマとニホンツキノワグマは日本固有種。タヌキやキツネも同じおりの中で飼育されており、日本の「里山」の風景が再現されている。
小宮園長は「里山に住む生物を実際に見たことがある人は少ない。逆に希少性がある」と説明する。