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「生」で寝姿 上野動物園の「クーちゃん」
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昨冬、全国で初めてクマの冬眠をカメラを通じて液晶モニターで公開し話題を呼んだ上野動物園(東京都台東区、小宮輝之園長)が、今冬は「のぞき窓」ごしに生の冬眠姿を公開する計画だ。クマには冬眠中の体温や心拍数を計測できる装置を埋め込み、生態の解明を進めるという。
「クマたちの丘」の中に設置された冬眠ブース。壁面には縦約3センチ、横約10センチののぞき窓が取り付けられている。窓には開閉式の蓋(ふた)がついており、そこから一人ずつ順番に観察してもらう。
窓は昨年から準備が進められたが、クマの冬眠が遅れたことや、防音、遮光対策が整っていなかったため、使用は見送られた。今年はこうした点をクリアし、のぞき窓の開放に踏み切る。
冬眠に入るのは、ニホンツキノワグマの「クー」(メス・2歳)。すでに食事量が増やされ、体重も70キロに迫り、冬眠する条件が整いつつある。順調にいけば、11月中旬ごろにはブースの室温がマイナス5度ぐらいまで徐々に下げられ、12月中には冬眠に入る。小宮園長は「クマの冬眠は、通常は絶対に見られない。それを『生』でみてもらいたい」と語る。
クマの生態をめぐっては、近年、食糧不足などから人里に降りてきて、畑や民家を荒らす事態も多発し、問題視されている。伊東員義飼育・展示課長は「冬眠前のクマにいつごろ、どれぐらいの餌が必要かがわかれば、人がどう配慮すればいいのか参考になり、クマ問題の解決にも役立つ」と話している。
クマは冬ごもり中に出産するとされているが、出産や子育ても実態はほとんど未解明。上野動物園は将来的には、クマの出産、子育ても公開していきたい意向だ。
(坂井朝彦)

