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国内最古の町家「山口家住宅」 堺市が整備へ
約400年前に建てられ、国内最古級の町家建築物といわれる堺市堺区の「山口家住宅」を同市が購入、観光交流拠点としてリニューアルを進めることが分かった。同住宅は国の重要文化財に指定されているが、PR不足も指摘されていた。市では、当時の暮らしぶりを伝える道具などを展示し、町歩き観光の拠点としてアピールしていく。
山口家住宅は、元和元(1615)年に堺の町が焼き払われた「大坂夏の陣」直後の建築とみられ、国内に残る町家でも最古級の歴史を誇る。切り妻造りの2階建てで、1階の内部は、太いはりの架かった広い土間があり、1、2階で和室など計15室がある。
江戸時代に2度の増改築が行われたが、現在も部屋の天井板や柱には「やりがんな」で削られた跡などの古い建築技法が残り、昭和41年に国の重文に指定された。
家主は、「越前屋」と呼ばれた10数代続く旧家で、3年前に先代当主が亡くなるまでは、住居として使われ、希望者には公開されてきた。先代当主が亡くなり、府外で暮らす現当主が「文化財を有効に活用してもらえれば」と市に建物の寄贈と土地の売却を打診していた。
これを受けて、市は今年6月、約950平方メートルの敷地のうち建物のある約700平方メートルを購入。庭や蔵部分の残りの土地も今年度中に買い取り、公開を前提に総事業費約3億円をかけて整備を始める。重要文化財としての価値や雰囲気を損なわないよう、照明などの設備や耐震面での改修が中心になるという。
具体的な利用方法は、観光に詳しい民間のコンサルタントとも相談し、年度内にもまとめたい考えだ。
市教委文化財課は「江戸時代、堺の人々は『堺の建て倒れ』といわれるほど建物にお金をつぎこんだ。山口家住宅は、その代表的な存在。多くの人に文化財に親しんでもらうとともに、その良さを知ってほしい。茶文化発祥の地として、『おもてなし』できる施設にしたい」と観光拠点として積極的に活用していく。
また、来月9〜11日には、市内の文化財公開に合わせて内部を公開。茶道の実演やクラリネットのコンサートなどのイベントも行う。問い合わせは堺市観光推進課((電)072・228・7493)。

