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【こうして生まれた ヒット商品の舞台裏】傘ぽん 新倉計量器
このニュースのトピックス:企業経営
■瞬時に袋に詰めてくれる
雨の日、店の入り口でぬれた傘を瞬時にポリエチレン製の傘袋に詰めてくれるお役立ちアイテム。デパートや喫茶店で見かけるが、名前を知っている人は少ないのでは。
はかり販売大手の新倉計量器(東京都千代田区)が傘ぽんを発売したのは平成6年。初期型は足でペダルを踏み、傘袋を出す方式だった。だが、音がうるさいためか売れず、2年後、傘を差し込むだけで袋に入る現在の方式に変わった。
「この15年、世の中はずっと不況だったが、大手企業が販売代理店となり、横浜ランドマークなど有名な場所に置いてもらえた」(今永一弘営業部長)
通常タイプで12万8100円と決して安くはないが、15年間で6万5000台を販売。個人客を相手にしない商品としては上々だ。
「試作品を見て、これはおもしろいと思いました。はかりは少なくなったが、傘は今後もなくならない」と語るのは、当時社長として傘ぽんの販売を決めた新倉基成相談役(72)。
試作品を作ったのは神奈川県相模原市のプレス加工会社「村春製作所」。きっかけは病院だった。ビニールをちぎって傘を入れるのに苦労する患者を見かけた村上稔幸専務が、靴べらを応用して傘袋を自動で広げられないかと考えた。
ロングセラーの通常型に加え、折りたたみ傘用の袋や袋回収機と一体となった応用品も誕生させた。ただ、不況で新規開店が少なく、設置場所の拡大がますます難しいことから、来年には5万〜6万円のスリム型も発売する予定だ。
市場は海外にも広がっている。スペインでの商品名はそのまま「カサポン」。スペイン語でカサは「家」、ポンは「置かれる」。新倉相談役の命名センスは世界に通用していた。(道丸摩耶)
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