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【こうして生まれた ヒット商品の舞台裏】江崎グリコ「チーザ」
■開発ヒントは「宅飲み」
ピザやグラタンなどをオーブンで調理したとき、器の端っこにできる焦げ付いたカリカリのチーズ。その香ばしさがたまらないという人は多いのでは?
このおつまみスナックは、そんな食感に似た味わいを再現。あまりの人気ぶりに、販売休止に追い込まれたことがあるほどだ。
開発の際、ヒントとなったのは「宅飲み」。団塊ジュニア世代を中心に、飲食店には行かず、自宅で安上がりにお酒を楽しむ人たちに着目した。開発グループに参加した菓子開発企画部の松長直樹さん(34)は「おつまみになる大人のスナックを作ろうと考えたのが、そもそものきっかけ」と振り返る。
議論を重ねて浮き上がってきたコンセプトは「洋風でスタイリッシュ」。素材にはチーズが合うと考え、社内の菓子開発研究所とともに「チーズ味のおつまみスナック」の開発に取りかかった。
デンプンとチーズを配合した試作品を焼き上げたところ、カリッとした食感を出そうとするとすぐにチーズが焦げてしまう失敗が続いたが、開発陣は逆に、「お焦げがいい。この味を生かしたい」と飛びついた。最終的にチーズの配合を50%超に整えたころ、焦げ過ぎずにカリカリの食感で、濃厚なチーズの風合いを出すことに成功した。一連の製法は特許出願中という。
実は開発当初、「ポッキー」のようなスティック状を目指した。だが、「途中から、三角形で、小さい穴が空いた本物のチーズのように見えるほうがいい」と方針転換。これも奏功した。
試行錯誤のかいあって、昨年2月の発売以降、当初予想の2倍を超す売れ行きで、わずか2週間で販売休止に。その後、生産能力を上げて供給量を増加。限定的な販売エリアを徐々に拡大し、今年2月3日からはようやく全国販売が実現する。
「一過性ではなく、ロングセラー商品に育てていきたい」(柳原一哉)

