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【循環生活のすすめ】(31)「シティーファーマー」大自然と都市が共存
カナダのブリティッシュ・コロンビア州南西部に位置するバンクーバー市は、大自然と都市が共存する町として国内外を問わず多くの人々に親しまれている。市の中心街からほど近いMaple Streetの閑静な住宅街の一角に、美しいデザインでひときわ目を引くコミュニティーガーデン「シティーファーマー」がある。
ここは、バンクーバーに数多くあるコミュニティーガーデンの中でも、特に都市部でのオーガニックガーデンのモデルとして非営利団体が主宰、30年もの間、大都市の一等地に存続し続けている。
ガーデンの鉄製メーンゲートは、古くなったスコップなどをオブジェにしてはめ込んだアーティスティックなもの。脇には緑の屋根を配した絵本に出てくるような土壁の納屋があり、来訪者の好奇心をそそる。中に入ると、ケール、ビーツ、玉ネギ、ブロッコリー、ハーブやベリー類の木々とともに色とりどりの野菜や花が育っている。花と野菜を混植しているのは、多様性に富んだ環境を作るため。それによって益虫を呼び、農薬を使わずにすむ仕掛けだ。
雨水タンクやコンポスト(堆肥(たいひ))トイレも設置されており、さまざまなコンポストの作り方を示したパネル、生ごみが堆肥化されていく様子が見て取れるようになっている。また、幼稚園児から大学生の若い世代を対象にオーガニック野菜の育て方、コンポスト作りについて教える教育活動も積極的に行っている。
シティーファーマーのエグゼクティブディレクターで設立当初から広報活動に携わってきたマイケル・レベンストンさん(57)は「都市の真ん中で野菜や花を育てたりする場所が実際にあれば、より多くの人たちが、ここで一体何をやっているのだろうと関心を持つことができる」と話す。
「単に大気が汚染されているとか、氷河が解けかかっているという話だけを聞くよりも、野菜を育て、収穫し、食べることで人は本当に地球を救わないといけない、という気持ちになるのでは。これからの未来は、歌手や野球のスターだけでなく、ガーデンスターが必要な時代」
大都会の片隅にある“庭”から、スターが生まれる日も近そうだ。(ホリスティックライフ研究家 心理セラピスト 村松さと子)

