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【内外紀行】伏見の酒蔵めぐり じっくり味わいたい職人技 (1/3ページ)

2008.12.27 12:00
このニュースのトピックス
映画のロケなどにもよく使われる松本酒造の酒蔵群。平成19年11月、経済産業省から「近代化産業遺産」に認定された映画のロケなどにもよく使われる松本酒造の酒蔵群。平成19年11月、経済産業省から「近代化産業遺産」に認定された

 ん!? この印象的な酒蔵の風景、どこかで見たことがある−。多くの映画やテレビドラマのロケにも使われた、創業寛政3(1791)年の京都・伏見の老舗酒造会社「松本酒造」の酒蔵だ。レンガ造りの巨大な煙突に、胸がときめく。今もばりばりの現役酒蔵として稼働中だ。この冬搾(しぼ)ったばかりの新酒の味見を旅のお楽しみに、初めて降り立った京阪・中書島駅界隈(かいわい)で、水辺の穴場の散歩道などを歩き、小旅行気分搾ったを満喫した。(林淳子)

 駅の北口を出ると、かわいらしいものが目に入った。「あれって酒だる?」。案内板が設置され、小奇麗に整備された駅前のスペースに、酒だるを模した椅子(いす)が並んでいた。

 通りを歩くと、飲み屋の看板の多さが目につく。こぢんまりとした街なのに、行けども行けども、居酒屋やスナックなどの意匠を凝らした看板が続くのだ。

 この日最初の目的地、松本酒造につくと、社長の松本保博さん(63)が説明してくれた。

 「飲み屋さんが多かったでしょ? 水運や、酒造りが盛んだったころの繁華街に由来しているんですよ」

 昭和30年ごろまでは、冬場になると酒造りのために2000人もの蔵人たちが出稼ぎにきたというから、当時はさぞにぎわったことだろう。

□  □  □

 「日本酒造りはね、インダストリー(工業生産)ではなく、クラフト(職人技)なんです」。松本社長はこう話す。現在同社では、45歳の杜氏(とうじ)を中心に、平均年齢32歳という若い蔵人たちが酒造りを担っている。日本酒業界の後継者不足がいわれる中、正直、このつくり手たちの若さは驚きだ。

 ラッキーなことに、仕込み中の酒蔵の中を案内してもらった。「酵母の香り」に満ち、呼吸しているだけでほろ酔い気分になりそう。帽子と長靴に身を固め、いざ発酵の現場へ。

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映画のロケなどにもよく使われる松本酒造の酒蔵群。平成19年11月、経済産業省から「近代化産業遺産」に認定された
タンク内を攪拌する蔵人さん。発酵中のもろみは、まさに「生き物」。混ぜると対流が起きる
川沿いにある酒造会社の外壁で発見した酒樽の“ピラミッド”。酒の町探索気分は盛り上がる
中書島駅前にある酒だるをモチーフにした「椅子」。さすが酒造りの町、これから訪ねる町への期待感を高まらせる
松本酒造近くにある「あさだ」の料理。松本酒造の純米吟醸酒も楽しめる
松本酒造の皆さん(前列右は松本社長)。若い力が日本酒造りの伝統をしっかりと受け継ぐ
洗米機で米を洗う蔵人さん。機械化はされたが、機械に任せきりではなく、管理は「人の五感」で行うのだという
白亜の城を思わせる三栖閘門。おしゃれなデザインが「モダン」を感じさせる
宇治川派流と濠川に架かる「であい橋」。もし上空から眺めたら、Y字型の「三脚橋」だ

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