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【鉄道ファン必見】消えゆくキハ58系 四国で間もなくラストラン

2008.10.11 06:30
普通列車として定期運行されているキハ58系。多くの人に愛された最新鋭の花形急行だった=高知市のJR高知駅普通列車として定期運行されているキハ58系。多くの人に愛された最新鋭の花形急行だった=高知市のJR高知駅

 高度経済成長時代に急行列車として各地を駆けめぐった旧国鉄の急行型ディーゼル列車「キハ58系」が15日を最後に四国地方での定期運行を終える。中国地方では昨年6月に引退、国内で定期運行されるのは富山県内の高山線だけとなる。四国各県への急行として瀬戸大橋開通前の高松市の高松駅で、宇高連絡船から下りた四国の人たちに帰郷を知らせたキハ58系。「鉄ちゃん」と呼ばれる鉄道ファンだけでなく、さまざまな人たちの思い出の詰まった列車だけに、JR四国は、18日から急行としてリバイバル運転し、4県を駆けめぐる。

■急行列車の代表

 昭和40、50年代の高松駅では、クリーム色に赤い縁取りの旧国鉄カラーのキハ58系を組み込んだ急行が四国各地に次々と出発した。

 松山行き「いよ」、高知行き「土佐」、徳島行き「阿波」…。ヘッドマークを誇らしげにつけて、海沿いを快走、四国山地では2基のディーゼルエンジン独特の共鳴音を力強く響かせた。

 当時、キハ58系を運転した香川県三豊市の酒井洋一さん(69)は「正月や盆の『いよ』は2両増結した8両編成が満員になりました。鉄道の黄金時代の代表がキハ58系などの急行です。当時の列車は前から見たら四角形に見えたのですが、両側面にふくらみをもたせ、一段と高くなった運転席は見晴らしが良く、高速運転を求められた新鋭だと思いました」と振り返る。

 キハ58系は、36年に当時の国鉄が開発。180馬力のディーゼルエンジン2基を搭載し、時速95キロの最高速と自動ドアで人気を集めた。

 45年までに約1800両が製造され、冷房化を目的に44年に開発されたキハ65などとともに、急行列車の代表車両として全国各地で運行された。

 松山市の50歳代の会社員は「遠いところに行く列車の印象が強く、クリーム色の列車がエンジン音を残して颯爽と走りすぎていく姿に、子供のころからあこがれていました」と話す。

■最多の20台保有

 しかし、電化の促進と62年のJR化後の急行から特急への格上げで活躍の舞台が狭まり、ロングシートを加えるなど改装し、非電化区間の普通列車として運行されるようになった。中国地方では、平成15年10月に鳥取県の山陰線鳥取−米子間の快速が終了、昨年6月には、広島県の芸備線三次−広島間で最後の運行となった。

 非電化区間が多いJR四国では、全国最多の20両を保有していたが、今年3月のダイヤ改正で定期運行から順次撤退。定期急行としては11年3月のダイヤ改正で廃止された徳島県の徳島−阿波池田間の「よしの川」お別れ運行が最後だった。

 JR四国は昭和63年にキハ58系も含め多くの車両をブルーを基調にしたオリジナル色に塗装。しかし、旧国鉄の急行色を惜しむ声が寄せられ、17年にキハ58、65各1両を当時の色に戻している。現在は、キハ58系6両が愛媛県の予讃線松山−八幡浜(内子線経由)間と土讃線の阿波池田(徳島県三好市)−伊野(高知県いの町)間の普通列車で運行されている。

 阿波池田へ向かうキハ58系を使った普通列車を高知駅で撮影していた香川県善通寺市の公務員の男性(28)は「子供の時に急行のキハ58系に何回も乗りました。ステンレスの新型列車とは違う重厚なつくりと、ディーゼルの独特のカラン、カランという音がいい。老体にムチ打って頑張る今の姿もすばらしい」と目を細める。列車は午後5時46分に出発したが、十人前後の鉄道ファンがホームから撮影していたほか、携帯電話のカメラを取り出す中高年のサラリーマンの姿もみられた。

■リバイバル運転へ

 定期運行からの引退は老朽化のためで、キハ653両や同時期に急行車両として活躍したキハ28型2両とともに姿を消し、新型車両に世代交代させる。この結果、キハ58系が国内で定期列車として走るのは富山県内の高山線富山−越中八尾間だけとなる。高知駅のほか、愛媛県内の沿線でも、四国以外の地域から撮影や乗車に訪れる人が増えているという。

 こうした根強い人気にJR四国は旧国鉄色のキハ58系とキハ65を連結した急行のリバイバル運転を予定。日程は18日に急行「阿波」として高松から徳島、「よしの川」で阿波池田、「土佐」で多度津(香川県多度津町)まで戻る。19日は「土佐」のまま高知、「あしずり」で高知県四万十町の窪川へ。20日は快速として愛媛県宇和島市の宇和島まで走り、11月1日に再び急行「うわじま」として松山に向かう予定。点検後、11月2日には「いよ」として西条市の伊予西条まで戻り、駅近くの四国鉄道文化館に展示用として貸与されることになっている。

 乗車には、運賃と急行料金、指定席料金が必要(快速は運賃のみ)となる。

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普通列車として定期運行されているキハ58系。多くの人に愛された最新鋭の花形急行だった=高知市のJR高知駅
リバイバル運行が予定されているキハ58系、65の急行編成
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