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【こうして生まれた ヒット商品の舞台裏】サッポロビール「麦とホップ」

2008.10.10 08:03
このニュースのトピックス
「ビール党の人にも飲み応え十分」と自信たっぷりの吉田直樹課長代理=東京都渋谷区恵比寿のサッポロビール本社「ビール党の人にも飲み応え十分」と自信たっぷりの吉田直樹課長代理=東京都渋谷区恵比寿のサッポロビール本社

熟成期間長くし味を安定

 「ビールと間違えてしまいました」。宣伝に俳優、田村正和さんを起用し、このキャッチコピーで一躍注目を浴びた。ビールや発泡酒とは違う原料、製法で造られる「第三のビール」でありながら、糖質を一切使わず、麦芽とホップに大麦スピリッツを加えてビールに近い味わいを実現した。

 発売は6月上旬。9月中旬、当初予定より約2カ月早く、販売本数は1億本(350ミリリットル缶換算)を超えた。ブランド戦略部の吉田直樹課長代理は「『ライバルはビール』とストレートに訴えた」と説明する。

 麦芽を使った酒類は、麦の比率が高いと「コク」が増し、糖類が多いと「すっきり」とした味わいになるとされる。発泡酒に別のアルコール飲料を混ぜる第三のビールの場合、すっきりとした味にするために糖類を混ぜることが多い。既に同じ製法による主力ブランド「ドラフトワン」があったが、「よりビールに近い味わいの商品があってもいいのでは」という社員の発案で、2年前に開発が始まった。

 通常は製品化まで1年程度だが、倍近い期間がかかった。糖質を減らし、麦の比率を高くすると、ビールのような風味は増すが、「ごくごく飲めない」「のどにひっかかる感じ」など試作当初の出来は目指す味には程遠く、「もっさり感」(吉田課長代理)の解消に苦戦した。結局、原料の発泡酒を熟成させる期間を通常の3割増にして味を安定させることに成功した。

 商品名にもこだわった。「原料と味覚への自信をアピールするため、英語やカタカナ表記を避けた」。30、40代の男性を中心に好評だという。

 ちなみに、冒頭の「ビールと間違えて〜」は実話が元になっている。CM出演が決まった後、田村さんがマネジャーに出されて飲んだ商品を本当にビールだと勘違いしたのだという。

 物価高騰で節約ムードが強い今日このごろ。手ごろな値段でビールの味が楽しめるのが、何よりうれしい。(小川真由美)

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「ビール党の人にも飲み応え十分」と自信たっぷりの吉田直樹課長代理=東京都渋谷区恵比寿のサッポロビール本社

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