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【探訪】電力王の力示す威容 長野県南木曽町・桃介橋 (1/2ページ)
全長247メートル、日本最大級の木製の吊り橋「桃介橋」(長野県南木曽町)は、中山道・妻籠宿にほど近い木曽川に架かっている。基礎部分が石積み、上部がコンクリート製の3基の主塔が優雅な曲線を支えている。
木曽川に7つの水力発電所を建設し、電力王と呼ばれた実業家、福沢桃介(諭吉の女婿)が読書(よみかき)発電所建設の資材運搬用トロッコのため、大正11年に完成させた。
桃介橋は本来、川幅の狭い、現在の三留野大橋と同じ場所に建設する予定だった。しかし、桃介は力を誇示するため、あえて川幅の最も広い場所に、しかも斜めに設置したという逸話が残されている。
そんな桃介橋も老朽化で昭和53年には通行止めになり、取り壊しが何度も検討された。しかし、住民による保存活動が高まり平成5年に周辺の公園整備に併せて復元され、平成6年には国の重要文化財(近代化遺産)に指定された。
「今は桃介橋ですが、建設当時は桃介さんの桃の一文字をとって桃之橋と呼ばれていたんです」と語るのは福沢桃介記念館の桜井茅美さん(66)。建設当時の写真を見ると、主塔部分に「桃之橋」と刻まれている。それがいつの間にか桃介橋と呼ばれるようになり、復元工事では正式名に変更された。
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