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いま、伝統野菜がおもしろい 味も形も個性的、ブランド化も (1/2ページ)
食物繊維が豊富なうえ、免疫力を高めるとされる野菜。大型店や街角の青果店には、さまざまな種類の野菜が並んでいる。近年は、産地名を冠した各地方独自の伝統野菜が数多く登場。大量生産ではないため価格は少々高めだが、安全性や味の確かさが受けている。「野菜の日」(8月31日)を前に、日本の伝統野菜に目を向けるのもいい。(渋沢和彦)
「『高山きゅうり』は苦味も思ったほどではなく、塩や味噌(みそ)をつけて食べました。皮や種の部分も炒(いた)めておいしく、普通のキュウリとは違う果肉のおいしさでした」と話すのは大阪府枚方市の主婦(40)。有機野菜や無添加食品を宅配する「らでぃっしゅぼーや」(東京都港区)で伝統野菜を購入している。
同社では約10年前から全国の農家を回り、代々伝わる伝統野菜やその土地ならではのご当地野菜の発掘を行って、平成16年から消費者に届けている。
「お客さんに野菜に興味をもってもらうために、個性的な野菜を探そうと各地を歩きました。すると思いもかけない野菜に出くわしたんです」と、仕入れ担当者だった同社の潮田和也さん(44)は当時を振り返る。
潮田さんは、農家が自分たち家族が食べる分だけ細々と作っている、今にも消えそうな伝統野菜を探しに各地の農家を訪ねては、実際に食べてみて「価値がある」と判断したものなら、本格栽培復活に向けて後押しをした。
「おいしいものが失われるのは惜しい。1人でも多くの人に味わってほしいですから」
こうして群馬県高山村の「高山きゅうり」は世に出た。何世代にもわたり農家で受け継がれてきた地元のキュウリ。1本の重さが約500グラム、長さも25〜30センチはある巨大キュウリで、一般に流通するキュウリの3、4倍はある。数件の農家が栽培し、主に漬物として食べていた。
生産者で農園を営む高山村の後藤明宏さん(48)は「子供のときは種を取り除き、塩でもんでよく食べていました。今、注目されるようになって、作るのが楽しくなります。もちろん農薬はまったく使っていません」と笑う。
「らでぃっしゅぼーや」は「雲仙コブ高菜」(長崎県雲仙市)、「小布施(おぶせ)丸なす」(長野県小布施町)、「ひもとうがらし」(奈良県五條市)など地域の伝統野菜の復活に一役買い、少量でも仕入れて、消費者に調理手引きをそえて宅配している。

