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【きのうきょう】テントウムシ
さいたま市 倉持昌子 70
昭和38年、私は運転免許を取得した。そして初めて乗ったのはスバル360の中古車。テントウムシと愛称で呼ばれた丸みを帯びたデザインが特徴の車だ。確か20万円だったと記憶している。
当時、うれしくてあちこち走り回った。友人と弥次喜多道中よろしく、友人の実家がある長野の佐久へ行ったときは、碓氷峠あたりでエンストし、親切な人にロープで引っ張ってもらって峠を越えた。
小学生だった姪と箱根へ行ったときは、今思っても冷や汗ものだった。地図にも載っていないような細い崖っぷちをひたすら走った。免許取り立てで怖いもの知らずだったからできたことだ。
4年ほど乗って手放し、車を買い換えた。数年前、江戸東京博物館にスバル360が飾ってあったのを見た。富士重工は今年、軽自動車製造から撤退するそうだが、もう一度、あのスバル360に乗ってみたいものだ。