MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

【街物語】(21)新一条流がんこラーメン 「客至上主義」の味  (1/3ページ)

2008.4.27 11:23
このニュースのトピックス街物語
新一条流がんこラーメンの創業者で家元の一条安雪さん。手早い麺の湯切り=東京・豊島区(小松洋撮影)新一条流がんこラーメンの創業者で家元の一条安雪さん。手早い麺の湯切り=東京・豊島区(小松洋撮影)

 ラーメン激戦区といわれる東京・池袋。サンシャインビルを見上げる飲食店の厨房(ちゅうぼう)に風変わりな男がいた。あごひげを蓄えたさまは芸術家のようにみえ、ボディービルダーのような体は武道家とも思えた。

 男は「新一条流がんこラーメン」の創始者家元、一条安雪(やすゆき)(61)。白のランニングに作業ズボン。首から、しわしわのタオルを下げている。

 「オレが子どものころ、ラーメン店の主人は、みんなこんな格好だったんだよ」

 店から張り出したシートは黒くスプレーされ、店名は見あたらない。軒先に牛の大たい骨が鎖でぶらさがっている。

 豊島区の大正製薬本社前で昭和58年、初めてラーメン店を開いたときは「ラーメン道場」という屋号があった。おいしいラーメンを出したかったから忙し過ぎるのがいやになってきた。

 「店名を消せば、本当にラーメンが好きな人しか来ないと思った。それには黒いスプレーで消すのが手っ取り早い。それでも目印は必要だと思い、ガラに使うゲンコツが浮かんだ」

 スープがしょっぱい。最近は健康ブームで薄味がはやっているが、一条には関係ない。

 「実は塩分は感じるほど高くはない。化学者じゃないから理屈はわからないが、秘密はダシ。かつお節やコンブといったダシを大量に使うと同じ塩加減でもガツンと舌に感じるんだ」

 月に1、2回出す特別なラーメンがある。「悪魔ラーメン」と名付けた。ダシは、カニやカメ、バナナなどを使う。

 「ふつう納豆にわさびを入れようと思わないだろ?。でも、これは結構いける。おれはラーメンにあうと思った具材は挑戦してみる。イチゴは失敗しちゃったけどね」

 「悪魔」は、ふだん出すラーメンよりさらにしょっぱい。

 「授業で教師がいい話をしても、小さな声で後ろの生徒に聞こえないのはダメ。うるさくても聞こえることが大事。料理も同じこと。1回目は塩辛過ぎるという人も3回食べると魅入られたようにはまる」

■これまでの【街物語】はこちら

このニュースの写真

新一条流がんこラーメンの創業者で家元の一条安雪さん。手早い麺の湯切り=東京・豊島区(小松洋撮影)
新一条流がんこラーメンの創業者で家元の一条安雪さん。開店の“合図”はのれん代わりの大きな牛の骨を店頭に吊るす=東京・豊島区(小松洋撮影)
現在は野呂田彰さんが切り盛りしている高田店。家元が昭和58年にがんこラーメンを始めたゆかりある店舗だ=東京都豊島区高田3丁目
カウンター越しの高田店の野呂田彰さん(33)。麺の湯切りで力がいるからか、がんこ一門には不思議とマッチョマンが多い=東京都豊島区高田3丁目
高田店の店内。記者が注文しカウンターに出されたのは、がんこ一門でこの店だけにある名物の塩つけ麺(800円)に岩のり(100円)をトッピングしたもの=東京都豊島区高田3丁目
秋葉原で働くサラリーマンやOLに人気の末広町交番近くにある末広店。屋根シートに描かれた骨の絵がカワイイと評判だ=東京都千代田区外神田3丁目
奥は麺を盛りつけ中の北沢邦男・末広店店長(65)。手前は弟子の近藤将夫さん(30)。店長は今年で14年目とがんこ一門でも指折りのベテランだ=東京都千代田区外神田3丁目
北沢店長自慢のしそ風味塩ラーメン(800円)+味玉(100円)トッピング。澄んだスープと上品な香りは女性に人気=東京都千代田区外神田3丁目
かつて家元在籍時に上海ガニ悪魔ラーメンで2時間待ち行列の伝説を作った西早稲田店(黒シート)。現在は小川充也店長(45)が切り盛りする=東京都新宿区西早稲田3丁目
西早稲田店名物の「えび油塩ラーメン」(700円)。こうばしい香りが食欲をそそる。小川店長はかつて家元在籍時に記者の隣でよくラーメンを注文していたお客さんだった=東京都新宿区西早稲田3丁目

関連トピックス

PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。