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【明日へのセーフティーネット】現場はいま(3)北九州方式(下) (2/2ページ)
現場サイドでも、市の姿勢を評価するケースワーカーは少なくない。2度にわたり生活保護受給の希望を示していた男性(56)が、家族の扶養を受けられる可能性があるとして、申請書さえ渡されないまま死亡した門司区の孤独死のケースでも、北九州市職労保護部会がケースワーカーを対象に行ったアンケートでは、4割が区保護課の対応について「適切」と回答。「窮迫保護をかけるべきだ」は2割強にとどまった。回答には「マスコミの偏った報道に世論が引っ張られすぎ」「生活保護を適正に運用することは、被保護者のためだけではなく、納税している市民のためにもなる」といった声がむしろ目立った。
この一方で、小倉北区で孤独死した男性の知人は「市は、強いもんには弱く、弱いもんにはとことん強いと、つくづく感じた」という。今回、孤独死が発覚した3人は、いずれも暴力団や組織とは、無関係だった。少なくとも、力関係では、最初から行政が圧倒的優位だったことは市幹部も認める。
関西のある自治体のケースワーカー経験者は、北九州市の厳格な姿勢には、共感する部分が少なくなかったと打ち明ける。「例えば、働く気のない人に保護費を扶助し続けることには、まじめに納税してくれている人への罪悪感がある」からだ。
しかし、保護を打ち切られた小倉北区の男性=当時(52)=の孤独死の詳細が判明するにつれ、その対応に疑問をいだくようになった。自立のあてがない場合、少なくとも、保護廃止でなく、いつでも職権で保護を再開できる保護停止など、他に手は打てたと考えるからだ。「ネガティブな印象を受けるケースであっても、(ケースワーカーが)やっちゃあいかんことはあるんです」
逆風下で、その存在意義が問われるようになった北九州方式。全国のモデルケースを自負する運営方針を持っていても、非は非として認める姿勢がなければ理解はされない。第三者委員会での検証を経て市がどのような方針を出すのか、全国の自治体が注目している。
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