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吉野山の花見「白タク事件」夢の跡 逮捕者の民宿にはペンペン草が…
「桜の三大名所」の一つとして知られる世界遺産、吉野山(奈良県吉野町)で2003年、花見客相手に白タク行為をしたとして60歳の男性が逮捕される事件があった。
当時の記事によれば、男性は隣村、黒滝村の民宿経営者。03年4月22日正午ごろ、吉野山の近鉄吉野駅前で、花見に訪れた大阪市中央区の主婦(60)を自家用車に乗せ、約2時間にわたって無許可で観光案内をしているのを吉野署員に見つかり、現行犯逮捕されたという(読売新聞03年4月23日付)。
それから5年目の春。吉野署の幹部は「白タク? 今はありませんね」と言う。花見のピークにはマイカー規制が行われるようになり、白タク行為はもはやできなくなっていた。
男性は当時、花見客に「タクシーに乗ったら3、4万円かかる。1万円でどうですか」などと声をかけ、白タク行為を繰り返していたといい、動機について「民宿の経営が苦しくてやった」などと話したという。
吉野山からさらに奥へと分け入り、黒滝村をめざした。陸の孤島のような村へ続く県道は1991年、長さ1252メートルの地蔵トンネルが開通し便利になっていた。トンネルの入り口脇に村長名による開通を喜ぶ記念碑が建っていた。
村の中心にある売店の女性に尋ねたところ、「その方は何年か前、病気して都会の子供さんのところへ行きましたよ」という。
民宿の看板はそのままになっていたが、家屋は空き家となりぺんぺん草が生い茂っていた。古い水道料金の請求書が赤い郵便受けからのぞいていた。
男性の逮捕容疑は道路運送法違反(有償運送の禁止)。別に刑法に触れたわけではないが、人口1026人の村では、とても暮らしていけなかったのだろう。桜は古来より人を狂わせるといわれるが、ここにも一人…。









































