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【リサイクル再考】「紙」編(中)生まれ変わるオフィスの紙ゴミ

2008.3.26 08:22
ありとあらゆるオフィス紙があつまる協栄環境のリサイクル工場=東京都足立区ありとあらゆるオフィス紙があつまる協栄環境のリサイクル工場=東京都足立区

 ゴミの有料化や行政による回収が全国に広まり、紙のリサイクル率は向上している。東京都の資源ゴミの回収量は、平成11年度には33万トンしかなかったが、17年度は58万トンと、1・7倍に増えた。

 ゴミの9割は紙ゴミといわれるオフィスの紙は、どのように収集、再生されるのだろうか。

 東京都足立区の紙のリサイクル工場。契約しているオフィス事業者やビル管理会社などから、毎日、さまざまな紙ゴミが集められる。

 天井近くまで積み上げられた固まりをよく見ると、シュレッダーダストにチラシ、油紙、OA用紙に新聞紙、ティッシュの空箱など、ありとあらゆる紙が混ざっている。ミックスペーパー(雑紙)と呼ばれる紙ゴミだ。

 「古紙は各業者とも、取り合いの状況です。そのため、ミックスペーパーにも対応できる製紙メーカーが増えました。技術のある製紙工場では、従来リサイクルできないとされていた5ミリ以下のシュレッダーダストも再利用できます。うちではどんな紙でも扱えますから、オフィスの紙ゴミをゼロにすることだってできます」と協栄環境の鈴木利一営業部長は胸を張る。

 同社は、古紙価格が低迷していた9年、オフィスから出る大量の紙ゴミをリサイクルできないかと設立された。順調に業績を伸ばし、1カ月に集まる段ボールは約1000トン、ミックスペーパーは300トンにのぼる。

 工場内には、古紙からビニール、金属、ゴミなどを取り除く選別機を設置。圧縮機にかけられた古紙は、トラックで製紙工場に運ばれ、パルパーと呼ばれる大きな洗濯機のような容器で不純物が取り除かれる。その後、インクを取り除く脱墨工程へと進み、最終的にはトイレットペーパーなどに、生まれ変わるのだという。

 「どんな古紙を集めて送り出すかは、製紙メーカーの要望次第。つまり、どんな紙を作りたいかによって注文が変わってきます。同じ品質のものがたくさん集まれば商品になるんです」と鈴木部長は説明する。

 古紙が引く手あまたの状況では、異物の除去や脱墨が難しい古紙でも、製紙メーカーからの注文がある。しかし古紙が余ると、紙質のそろい、再生に複雑な工程を必要としない古紙の注文が多くなる。

 古紙は中国などでの需要増により、13年以降、価格が上昇。昨年は、新聞古紙、雑誌、段ボールともに1トン1万3000円を超えた。「紙」=「資源」が価格面でも裏付けられている。

 それでも、オフィス事業者によっては「分別の手間をかけたくない」と、焼却処理する古紙回収業者を選ぶ例もある。ゴミの9割は紙ゴミといわれるオフィスで、紙のリサイクル率100%がなかなか達成できないのは、そのためだという。(村島有紀)

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ありとあらゆるオフィス紙があつまる協栄環境のリサイクル工場=東京都足立区
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