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【特区を検証】岩手県遠野市▼どぶろく特区 (1/2ページ)
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狙い通り宿泊客殺到
「どぶろくを始めた年は、予約電話が殺到し、断るのが大変でした。1カ月で前年の1年分の客が泊まった月もあります」
“民話の里”として知られる岩手県遠野市。中心部から約20キロ北の早池峰山のふもと、同市上附馬牛(かみつきもうし)町で農家民宿「ミルクイン江川」を経営する江川幸男さん(59)は、振り返った。
江川さんは遠野市が平成15年11月、全国に先がけて認められた「どぶろく特区」(ふるさと再生特区)に名乗りを上げ、16年3月から、宿泊客に自家製どぶろくを提供した。明治32年に禁止されて以来、105年ぶりに復活させた点や、当時の小泉純一郎首相にどぶろくをふるまうニュースが流れたこともあって、「ぜひ宿泊してどぶろくを」という電話が相次いだ。
11年秋に一家で民宿を始めた江川さん。15年の年間宿泊客は約150人だが、翌16年は500人以上が泊まった。「視察に来た人も含めると約800人が訪れた」
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ところが、にぎわいも17年から徐々に薄れた。どぶろく特区が各地に広がり、珍しさがなくなったためだ。その数は3月現在で82カ所に及ぶ。宿泊客は17年が約450人、18年以降は400人前後に減少した。
江川さんは「どぶろくを造りたい人が各地にいたことは喜ぶべきだが、特区を制限してもよかったのでは…」と苦笑する。
江川さんが製造したどぶろくは16年が343リットル、17年309リットル、18年198リットル。だが、19年は1476リットルと大幅に増加。昨年4月に酒造製造業の許可を取得し、どぶろくを土産品として販売できるようにしたのが大きな要因だ。
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