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【特区を検証】岩手県遠野市▼どぶろく特区 (1/2ページ)

2008.3.19 18:24
このニュースのトピックス
仕込んだどぶろくの出来具合を見る江川幸男さん仕込んだどぶろくの出来具合を見る江川幸男さん

狙い通り宿泊客殺到

 「どぶろくを始めた年は、予約電話が殺到し、断るのが大変でした。1カ月で前年の1年分の客が泊まった月もあります」

 “民話の里”として知られる岩手県遠野市。中心部から約20キロ北の早池峰山のふもと、同市上附馬牛(かみつきもうし)町で農家民宿「ミルクイン江川」を経営する江川幸男さん(59)は、振り返った。

 江川さんは遠野市が平成15年11月、全国に先がけて認められた「どぶろく特区」(ふるさと再生特区)に名乗りを上げ、16年3月から、宿泊客に自家製どぶろくを提供した。明治32年に禁止されて以来、105年ぶりに復活させた点や、当時の小泉純一郎首相にどぶろくをふるまうニュースが流れたこともあって、「ぜひ宿泊してどぶろくを」という電話が相次いだ。

 11年秋に一家で民宿を始めた江川さん。15年の年間宿泊客は約150人だが、翌16年は500人以上が泊まった。「視察に来た人も含めると約800人が訪れた」

■ ■

 ところが、にぎわいも17年から徐々に薄れた。どぶろく特区が各地に広がり、珍しさがなくなったためだ。その数は3月現在で82カ所に及ぶ。宿泊客は17年が約450人、18年以降は400人前後に減少した。

 江川さんは「どぶろくを造りたい人が各地にいたことは喜ぶべきだが、特区を制限してもよかったのでは…」と苦笑する。

 江川さんが製造したどぶろくは16年が343リットル、17年309リットル、18年198リットル。だが、19年は1476リットルと大幅に増加。昨年4月に酒造製造業の許可を取得し、どぶろくを土産品として販売できるようにしたのが大きな要因だ。

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仕込んだどぶろくの出来具合を見る江川幸男さん
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