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新風社破綻乗り越え、息子の闘病記出版 母に元社員らが協力 (1/3ページ)
急性リンパ性白血病でわずか18歳の生涯を閉じた高野敏行さん=新潟県加茂市=の約10カ月間に及ぶ闘病生活を描いた本「俺、マジダメかもしれない…」を、母親の由美子さん(44)が自費出版した。出版契約を結んでいた出版社「新風舎」(東京都港区)の経営破(は)綻(たん)で一度は出版断念の危機にさらされたが、窮状を知った新風舎の元社員らが協力し、発売にこぎつけた。16日には敏行さんの友人らも駆けつけ、市内で出版報告会が開催される。(滝口亜希)
《「お願いだから頑張って! 敏行! 敏行!」(中略)何度叫んで名前を呼び続けても、敏行から返事はありませんでした。その時、1粒、たった1粒の涙がほほを伝いました》
敏行さんに白血病の疑いがあることを医師から告げられたのは、平成16年。高校3年の夏休み最終日だった。バスケットボール部を引退し、バンド活動やキャンプなど活発に動き回っていた敏行さんにとっては、思いもよらない宣告だった。
《今日、加茂病院で白血病の疑いがあると言われる。えっ? なんで? どうして敏行なの?》
「病気が治ったら敏行と一緒に読み返そう」と、由美子さんはこの日から日記を付け始める。多くの友人が見舞いに来てくれたこと、一時退院して免許を取ったこと、辛い治療にも弱音を吐かなかったこと…。日記には、最後まで生きる希望を失わず、病気と戦い抜いた敏行さんと、それを支える家族の姿を書き続けた。敏行さんは17年5月に骨髄移植を受けるが、翌月に再発。6月28日、由美子さんの腕の中で息を引き取った。