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【凛と生きる】「溶けゆく日本人」番外編(1)看取りの医師 小澤竹俊さん (1/2ページ)
このニュースのトピックス:溶けゆく日本人
■苦しみ受け止め…背負っていく
現代の医療技術では治癒が難しい患者に寄り添い、人生の最期に立ち会っている。今年に入ってすでに20人を超す患者の看取りを行ったという。
横浜市内で開業している在宅療養支援診療所は、病気の種類を問わず、患者が人生の最期をどう過ごしたいかを最優先に支援する全国でも数少ない看取り医療専門のクリニックだ。
人は誰でも「なぜ自分が…」と理不尽な思いに駆られる困難にぶつかることがある。その究極の形が、治ることのない病だろう。
小澤さんは患者の気持ちを推し量りながら、話に耳を傾ける。会話の中の患者の言葉を口に出して反復する。患者の気持ちは本当には理解できなくても、患者の理解者になることを目指す。
人の話を聴くのは簡単なようで難しい。「ついアドバイスや意見をしたくなりますが、苦しみの中にある人は、アドバイスをするような人に、苦しみを打ち明けることはありません」。聴くことを通じて、「この人は自分をわかってくれる」という信頼感を持ってもらうのだという。
昭和38年、火山ガスの研究者だった父と養護教諭の母との間に生まれた。高校生のとき「社会的地位より人の役に立つ仕事でないと幸せにはなれない」と直感。そのころ見たマザーテレサの活動を記録した映画が医師を志すきっかけになった。
山形大学大学院修了後、同県内で救命救急センターと農村医療を経て平成8年から約10年間、横浜甦生病院でホスピス病棟長を務めた。そして2年前に現在のクリニックを開業した。


