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【産経抄】1月24日
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きのうの朝は、のどの痛みで目が覚めた。のどと鼻の粘膜の乾燥を防ぐために、かかりつけの耳鼻科の先生に勧められてつけていたはずのマスクもない。前日酔っぱらってつけるのを忘れたらしい。
▼薬はなるべく飲まないようにしているので、ショウガの力を借りることにする。窓の外の雪が降り積もっていくのを見ながら、熱いみそ汁にショウガの搾り汁を落としてすすった。
▼ショウガは発汗、保温に加えて、消化を助け、抗菌作用もあるというから、風邪の引き始めにはぴったりだ。紅茶、スープ、ぞうすいなど、ショウガ入りの食品が、冷え性に悩む若い女性の間で人気を呼んでいるらしい。
▼高知県南国市後免町の町おこしグループが、4年前から販売している「ごめんのごめんしょうが飴(あめ)」の売れ行きも順調だという。地元特産のショウガ、大根にやはり県産の砂糖を使って、試行錯誤の末に作り上げた。アイデアから味の審査、袋のデザインまで手掛けたのが、この町で少年時代を過ごした漫画家のやなせたかしさんだ。
▼やなせさんといえば、アンパンマンの生みの親だが、平成15年にはCDアルバムを出して“歌手デビュー”も果たしている。収録曲のひとつ「生姜(しょうが)ない」は、蜂蜜(はちみつ)入りの生姜湯を作ろうとする場面から始まる。ところが、肝心のショウガがない。「生姜がなくては しょうがない」のフレーズが続く。ショウガ飴をなめているときに突然、詞と曲ができたという。
▼まもなく89歳になるやなせさんの元気の秘密は、ショウガパワーかもしれない。早めにコラムを切り上げて、小欄も生姜湯で体を温めることにした。熱燗(あつかん)をたっぷり加えるから生姜酒というべきか。「生姜湯に顔しかめけり風邪の神」(高浜虚子)