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【循環生活のすすめ】(7)土づくりに欠かせない「時」

2008.1.23 08:10
土壌管理コンサルタントの四井真治さんが手がけたオーガニックガーデンの堆肥場。施設内の生ゴミはここで分解される=山梨県のPICA山中湖ビレッジ土壌管理コンサルタントの四井真治さんが手がけたオーガニックガーデンの堆肥場。施設内の生ゴミはここで分解される=山梨県のPICA山中湖ビレッジ

 「土壌管理コンサルタント」。この聞き慣れない肩書を持つのは、四井真治さん(36)=山梨県在住。彼は、畑の土を土壌分析し、どう改良したらよいかアドバイスをする、いわば「土づくりの専門家」である。

 四井さんが「土づくり」に目覚めたのは、信州大学農学部の学生時代。下宿先のアパートにあった「土が乾燥して死んだようになっていた」花壇に、毎日生ゴミを埋めたところ、ある時期を境に黒々としたふかふかの土になっていくのを目の当たりにしたそうだ。先輩からは到底こんなところに作物は育たない、といわれていたが、再生した土に植えた種からは、みずみずしいレタスや肉厚のピーマンができた。

 「食べ物は、買わなくても、土があって、お日さまと水と栄養があれば、手に入る」。当時から自然が好きで、山に川にとよく出かけた四井さんだったが、むしろ、花壇のような狭い世界を通して、「複雑な自然の持つシンプルな仕組み−太陽、水、土、生きものの物質循環」に気づいたとき、自分の中で「何かがストンと腑(ふ)に落ちた」という。

 「この営みを地球はこれまで淡々と続けてきた。ただそれに沿って生きていけばいい」

 この気づきは、そのまま四井さんの現在の仕事に反映されている。土に足りない栄養分を化学肥料で補っていくのではなく、できる限り自然界に備わっている仕組みを利用して、土の栄養バランスを保つ。例えば、ミミズの排泄(はいせつ)物はそのまま良好な堆肥(たいひ)として使用できるし、単一の作物だけを植えるのではなく、混植することで連作障害を防いだり、藁(わら)やクローバーなどの植物をマルチ材として使用したりするだけでも、見違えるほどよい土になるという。

 ただし、こうした土づくりは時間がかかる。その目安は3年。土壌改良しても微生物やミミズなどの生き物たちが有機的に機能しあうまでには、一定のプロセスが必要だからだ。何かとすぐに結果を求められる昨今だが、生命がひしめく本物の土づくりには“ゆるやかな時の流れ”も欠かすことのできない条件のようだ。(ホリスティックライフ研究家 心理セラピスト 村松さと子)

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土壌管理コンサルタントの四井真治さんが手がけたオーガニックガーデンの堆肥場。施設内の生ゴミはここで分解される=山梨県のPICA山中湖ビレッジ
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